耶律楚材〈上〉草原の夢
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #436164 / 本
- 発売日: 1994-05
- 版型: 単行本
- 276 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
大モンゴル帝国を支えた天才宰相・耶律楚材。チンギス・ハンとその子オゴディに仕え、あらゆる学問を駆使して武闘集団を近代国家に導いた生涯。
内容(「MARC」データベースより)
"楚材"とは、「外国で役立つ人材」の意味。彼は源頼朝が奥州征伐を行った翌年1190年に生まれた。ユーラシアの覇者チンギス・ハーンの側近となり、武闘集団モンゴルを近代に近づけた傑物、耶律楚材の生涯。*
カスタマーレビュー
「天文」の知恵と「衆生」への思い胸に、チンギス政策を緩和
モンゴル帝国(一二〇六年成立)の勢力拡大過程で、草原の騎士たちにとり意味深かった「天文」の専門家として、また同じ契丹人として早くから帝国に仕えた武将・耶律阿海の推薦によって、チンギス・ハーンに直接招請されその能力を発揮した耶律楚材(字は晋卿)。「チンギス・ハーンの一族(全四巻)」に先立つ本著で、陳氏はチンギスの軍事・経済戦略家としての側面をより映し出します。すなわち燕京(今日の北京)を中心とする金(女真族が支配)の交易圏に存する財宝に目を見張り、戦利品の奪取と分配に(報復・防衛以外の)戦争の効果を見出し、西方(中東)との相互交易媒介のビジョンを描いたというもの。商人たちは商品運搬の安全性を高めたい思いから、また各地の武将たちは、有能者を活用し、信賞必罰、人物を公正に評価し、略奪物も公平分配する政策に惹かれる思いから、チンギスを支持また投降します。楚材(外国に用いられるの意)と名づけた父・耶律履の遺志と仏教に根ざす「衆生のため」の思想を胸の奥底に、また人間と文明にとって「危険な獣性をもつ草原の覇者」から、その牙を抜き、文明が受ける被害を軽減しようとする素志を秘めながら…。七年に亘る大西征(後に西遊記として記録)の出陣時の六月の大雪を「大吉」と占って軍を励まし、政権安定化への思いからチンギス亡き後の後継者を「嫡子に限定」し、さらに三男オゴデイへと絞っていく知恵を駆使、またモンゴル人が恐れる激しい雷鳴をして西征勝利を象徴するホラズム王・ムハンマドの死期と当てるなど、楚材はその才覚を大いに発揮しチンギスの認知を獲得していきます。八百年前の帝国でチンギスが幹部として登用した数々の有能な異邦人の中でも、その政策と命運に多大な影響を与えた契丹人を、中国歴史小説家・陳氏が描く。
下巻が圧倒的に面白い
モンゴル帝国創業期の官僚政治家の話です。契丹族の王族出身で、天文・暦法・地理・医薬・文学に通じた最高級の知識人の生涯が、幾編もの漢詩とともに語られます。◆上巻は、野蛮人の帝王に仕える外国人インテリの苦労話。主人公の個性も、頭が良い以外不明確であまりぱっとしません。◆がらりと変わるのは下巻から。チンギス・ハンが世を去り、求心力が分散しはじめると、耶律楚材ががぜん本領を発揮し、大活躍が始まります。◆理想の“NO.2”を書いた小説だと思います。
懐かしかった
十年以上も昔に読んだ記憶があります。
楚材という名前の由来が印象的でした。彼のは、ジンギスカン
の側近としてあまりにも有名ですが、契丹人(遼)の王族の後裔
であり、母を漢人に持ち、金の治世に育ち、蒙古族に使え辣腕を
奮うこと。当時の中国北辺の人間はみなそうだったのだと思いま
す。


