ダイング・アニマル
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #197322 / 本
- 発売日: 2005-01
- 版型: 単行本
- 151 ページ
エディターレビュー
出版社 / 著者からの内容紹介
愛と死、迫り来る老いと生への渇望を描く!
教え子と関係を持ち自分の年齢を強烈に意識する老齢の大学教授。些細なことで別れたが…。迫り来る老いと生への渇望。愛することと、生きることの根源を問うフィリップ・ロス驚愕の話題作!
内容(「BOOK」データベースより)
60を過ぎた老批評家ケペシュに美しい乳房を持つ若い愛人ができた。美しい体への執着は、せまりくる老いと生への渇望を想起させ、初めての嫉妬にとらわれる。そして大きな喪失感に苛まれた別れから8年、ふたたび彼の前に現れたとき…。「死にゆく獣」としての男の生と性への執着を赤裸々に描くフィリップ・ロス円熟の代表作。
内容(「MARC」データベースより)
60を過ぎた老批評家ケペシュに若い愛人ができた。美しい体への執着は迫りくる老いと生への渇望を想起させ、初めての嫉妬にとらわれる…。「死にゆく獣」としての男の生と性への執着を赤裸々に描く、ロス円熟の代表作。
カスタマーレビュー
「乳房になった男」の前に美しい乳房の女
フィリップ・ロスを読むのは、『欲望学教授』以来30年ぶりだ。映画化された『エレジー』の上映前に読んでおきたかっただけだが。相変わらず、性を語らせたら、今や右に出る者はいないというべきか、筆は冴え渡る。
「老いと性」がテーマであれば、対局にある若さへの嫉妬、若さへの郷愁という形で描かれることはありがちだが、ヒロインの美は、老若を超越したモディリアーニの裸体画に比する芸術作品である。「乳房」の美しさが、この小説の最後まで、ヒロインの存在以上の存在感と喪失感を表す。
『乳房になった男』である欲望学教授のケペシュは、老いてなお健在。最初のうち、男の性は文学史の上で、女性の性は音楽史の上で、語られるが、最後にはいずれも音楽と共に語られる。女学生との交わりには、ジャニスやジミヘンが。ヒロインとのセックスには、ブラームスやハイドンが。彼女と別れた後は、ベートーヴェンやモーツァルトを弾きながらの自慰。といった具合に、音楽が最初から最後まで流れていく。
「道徳的な美点をもつ女とでなければできない」フェティシストの息子は、「ジャニスがいなければ、父さんは70歳になって哀れな瘋癲老人になることもなかっただろう」とお互いに蔑み合う。
キューバ出身であるヒロインの、亡き父親に「もっとスペイン語で答えてあげればよかったのに」という後悔に、ロスの小説に定番のディアスポラのモチーフがちらりと現れる。
「音楽」によるオルガニズムを表現した三島も、「瘋癲老人」となっても、フェティッシュなマゾヒズムを追求した谷崎も、候補にはなれども、ノーベル賞は逃したが、さて、ロスはいかに?
ラストは、不思議な感動が…。
怪しいまでの魅力溢れる24歳の教え子と老いを迎えた教授の想像を絶するパワフルな性に圧倒されます。老いるとは何か、結婚とは何か、年齢を超えた男と女の関係とは…。最後の展開は、性を通じて“本当に人を愛すること”を教えてくれました。私自身も含めて、これからの日本人に参考になるのでは。もう一度読み直している一冊です。
カラダの純愛
老境の性を赤裸々に描いた作品として、
センセーショナルな印象を抱かれがちな本かもしれない。
が、一読すれば、本書がそんじょそこらの”純愛本”が
束になっても太刀打ちできぬラブストーリーであるとわかる。
プチ有名人たる60代の主人公も、愛人の若き女性も、
愚かしくも愛おしく切ない「死にゆくケモノたち」。
同年輩のパートナーを持つ身には、
とても他人事とは思えず一気に読了。
それはさておき、原作者ロスの激しく鋭い筆致には
圧倒される。性を描いて、ここまで「文学」している
潔さ、美しさ。脱帽。




