砲撃のあとで (集英社文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #519417 / 本
- 発売日: 1977
- 版型: -
- 260 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
敗戦で、無法と死に追われる少年の目に、
飢えと疾病に曝された世界が焼きつく。芥川賞受賞作「鶸」をはじめ「砲撃のあとで」「曠野」など、戦争の傷あとを鋭い感性で描く連鎖状作品。(解説・中野孝次)
カスタマーレビュー
この少年の強烈な体験は、ぜひ次世代に語り継がれてほしい
中国東北部における敗戦前後から引揚船に乗り込む前までの出来事を、ほとんど時系列に一連の短編集(やや長めのもあるが)としてまとめた本。植民者だった民族が一転して哀れな状況に追いやられ、いち早く逃げ出せなかった人たちはことのほか悲惨である。主人公の少年にとってそれら体験はあまりにも強烈である。それらを14編の作品により追体験することとなる。(この後は、自伝的作品「裸足と貝殻」などに引き継がれる)
解説によると、この本の発表まで、四半世紀にわたって書き継がれたのだという。それらの日時の中で研ぎ澄まされ詩のように練られた文章で描かれた多くの出来事は、あの地あの時の体験者がいなくなりつつある今、語りつがれもう一度見つめ直されるために格好なリアルな素材である。少年が主人公であることも与って、広い世代の人々に読んでいただける一篇である。なお、この本には埼玉福祉会発行の大活字本もあって図書館などで見かけることがある。
せんそうのあとで
三木卓の連作(っぽい)短編集『砲撃のあとで』です。表題作『砲撃のあとで』、芥川賞作『鶸』を含みますが、各作品の長さは結構まちまちです。短編としてはまぁ長目のものから掌編、1ページにも満たない超短編もあります。
作品の舞台は戦時中。主人公はごくごく幼い少年です。作者は幼い頃に戦争を体験したのでしょうか。それにしては随分明瞭な描写です。子供心にもよっぽど苦しく辛く、それだけに胸の奥に深く刻み込まれる程の原風景ともいうべきものとなる経験だったのでしょう。
主人公が子供だからか、出来事や登場人物が複雑に絡み合うようなストーリーはないですね。どちらかといえば童話的な印象も受けます。
大事にしていた鶸とアニとの間で板挟みとなる主人公は、子供ながらに悩み葛藤し苦しみます。戦争とは、何もかもを容赦なく奪っていくものなのですね。





