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オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫)

オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫)
By 米原 万里

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  • 発売日: 2005-10-20
  • 版型: 文庫
  • 531 ページ

エディターレビュー

出版社 / 著者からの内容紹介
伝説の踊り子の半生を追う驚愕と感動の物語。
プラハのソビエト学校で志摩を強烈に惹きつけた舞踊教師・オリガ。30数年後、旧友と共に彼女の謎を追う志摩の前に、オリガとロシアの想像を絶する歴史が…。(対談・池澤夏樹)(解説・亀山郁夫)

内容(「BOOK」データベースより)
1960年、チェコのプラハ・ソビエト学校に入った志摩は、舞踊教師オリガ・モリソヴナに魅了された。老女だが踊りは天才的。彼女が濁声で「美の極致!」と叫んだら、それは強烈な罵倒。だが、その行動には謎も多かった。あれから30数年、翻訳者となった志摩はモスクワに赴きオリガの半生を辿る。苛酷なスターリン時代を、伝説の踊子はどう生き抜いたのか。感動の長編小説、待望の文庫化。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
米原 万里
1950年東京生。59~64年、プラハのソビエト学校で学ぶ。元・ロシア語同時通訳。02年「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」で大宅壮一ノンフィクション賞、03年本書でBunkamuraドゥマゴ文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

最・最・最高傑作!!!5
米原万里さんの唯一の長編小説である。米原さんが書くものはほとんどがエッセイなので、最初は面喰ったのだが、読み始めたら最後、もう仕事をしてようが食事をしてようが、トイレに行こうが寝てようが、続きが気になって気になって仕方がないくらいの本だった。“米原さんの本の中で”という形容ではなく、“これまで読んだ全ての本の中で”一番面白かったと言っても過言ではないくらいだ。

60年代に通っていたプラハのソビエト学校で出会った踊りの先生の謎を解きに、ソ連崩壊直後の90年代にロシアに赴き、旧友との再会、新たな出会いを通して1930年代当時の謎を解いていく。スターリン統制時代の旧ソ連に於ける、残虐な粛清が次々と明かされて行く。謎が謎を呼び、その謎を追いながら物語が展開していく、いわば「謎解き」ストーリーだ。僕はその時代背景を全く知らずして読んだのだが、それでも非常に分かり易く、もっともっと知りたいと思った。残酷で過酷な運命を生き抜いた人々の姿は、何とも言い難いほどに力強く、かつ悲しい。人が人に対して、ここまでやってしまうその時代とは、一体どんな時代だったのだろう・・・まるで平和ボケしている僕には想像を絶する世界だった。“フィクションはノンフィクションよりも多くの真実を語ることができる”という言葉に納得した。

何度も読み返しているが、結末を知っていようとも、米原さんの文体は何度読んでも「おンもしろいっ!」と感じることが出来る。こんなに面白い本に出合ったことはない。

もっと小説を書いてほしかった。5
主人公少女時代に通っていたプラハの学校の踊りの先生だったオリガ・モリソヴナの謎を解いていくミステリーで、文句なしに面白いです。最初はただ面白く読んでいましたが、だんだんオリガの過去が明かされていくうちに、ソ連の行った残忍な粛正の恐ろしさに話は及び、共産主義とはなんだったのかと言う事に興味がわきました。そしてそんな恐ろしい状況の中でも人は強く生きられると言う事に感動しました。題名がわかりにくくて手に取りにくい本だとは思いますが、多くの人に読んでもらいたいです。

笑って泣ける強烈な世界5
雰囲気は、「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」に似ています。あくまでこちらは小説ですが、かなりの資料をあたって、歴史的事実を積み上げて書かれているので、勉強にもなります。笑って泣ける雰囲気はノンフィクションと同様です。

しかし、もっともすごいのは「オリガ・モリソブナ」その人です。謎解き仕立ての部分もあり、なぜ「反語法」なのかなどがだんだんあきらかになります。エンターテイメントとしてもかなり完成度が高くおもしろいです。