水滸伝 15 折戟の章(集英社文庫 き 3-58)
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商品の詳細
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- 発売日: 2007-12-14
- 版型: 文庫
- 395 ページ
エディターレビュー
内容紹介
「私は、もっと闘える。闘うべきなのだ。先に死んだ者たちのためにもな」
花栄の矢、神の速さとなりて敵陣を翔る。
どの寨が崩れても、梁山泊は潰滅する。極限状況の中、各寨は必死の防戦をしていた。特に激しい攻撃に晒された流花寨は、花栄らが死を覚悟して闘い続ける。しかし、官の水軍の進攻が始まり、それも限界が近づいていた。一方、宣賛は起死回生の策を考え出す。密かに李応や索超、扈三娘を北京大名府に急行させた。梁山泊の命運を握る作戦が今、静かに始まる。北方水滸、危局の十五巻。
内容(「BOOK」データベースより)
どの寨が崩れても、梁山泊は潰滅する。極限状況の中、各寨は必死の防戦をしていた。特に激しい攻撃に晒された流花寨は、花栄らが死を覚悟して闘い続ける。しかし、官の水軍の進攻が始まり、それも限界が近づいていた。一方、宣賛は起死回生の策を考え出す。密かに李応や索超、扈三娘を北京大名府に急行させた。梁山泊の命運を握る作戦が今、静かに始まる。北方水滸、危局の十五巻。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
北方 謙三
1947年唐津生まれ。中央大学法学部卒。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞を、85年『渇きの街』で日本推理作家協会賞長編部門を、91年『破軍の星』で柴田錬三郎賞を受賞する。また、2004年『楊家将』で吉川英治文学賞、06年『水滸伝』(全19巻)で司馬遼太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
梁山泊軍の薄氷の勝利!
二十万を超える官軍との激戦でじわじわと追い詰められていた梁山泊軍が一発逆転の北京大名府占領により官軍を撤退へと追い込むという、まさに薄氷を踏むような勝利。
読んでいてもあっけにとられるような早業で、真夜中まで読み続けてしまいました。
巻の後半では、まさかの扈三娘と王英の結婚というおまけもついて、読み応え満点です。
物語の熱さに自分たちを省みる
北方水滸伝、文庫最新刊です。
全19巻のうちの15巻です。前作から始まっていた宋の主力二十数万の軍勢対梁山泊の戦いが今回も厳しい戦況の中続きます。数にして十倍以上の敵を多方面で同時展開され、物量作戦に押しつぶされそうになる梁山泊の起死回生の賭けが成立するか否かが今回の巻の最大のポイントになります。
いくら英傑豪傑が揃う梁山泊といっても(そして立ち上がった民がいかに志が高くても)、相手は二十数万の正規軍。しかも国というものを背負い、豊富な補給を受けた軍隊が相手ですから、数カ所の拠点に籠る梁山泊もじりじりと押されていきます。十全の準備も罠も徐々に薄皮を剥ぐように剥がされていき、兵が日一日と損耗していきます。その中で隊長格、副隊長格のメンバーも命を失っていきます。どこかの巻のレビューでも書きましたが、この北方水滸伝では原作と違って、梁山泊のメンバーが次々と命を落としていきます。原作では死なないメンバーがどんどんと命を落としていきます。それぞれが信じる未来、志の為に命を落としていきます。読んでいて悲しくなるくらい、そして恐ろしいことに読んでいるほうがそれが当たり前のように感じるくらい死んでいきます
ある意味、本当の戦争でもこれが一番怖いことなのかも知れませんが、人があまりにたくさん死に続けるとそれが中心人物であってもなくても、ただただ戦いだけが生き物のように継続の意志を持ちはじめ、生け贄を求めるようにより多くの血が流れ、当事者はそれを当たり前のように受け入れてしまうのかも知れません。この巻でも片手にあまるほどの梁山泊のメンバーが死んでゆきました。
そして、そういう犠牲の中で、梁山泊は起死回生の博打のような一手を打ちます。そうでもしなければ押しつぶされる事が確定してしまうような戦況だったからですが、果たしてそれが成功するのかいなか、どんな策なのかは読んでのお楽しみです。
さて、この物語を読んで毎巻思うのは、この物語の中の登場人物がみんな「熱い」ということです。
末端から宰相まですべての役人が腐敗しており、民がひたすら犠牲になる。道理が通らず、要領のいい人間だけが得をする。お金をたくさん持っている人間は人並み以上の暮らしをやすやすと維持し、持たざるものは毎日苦しみながら生活していてもそれでも生活は全く安定しない。働けど働けど搾取される。しかも、官僚はお互いをかばいあい、そのツケが誰かにまわされる。人の命が極端に軽く扱われる。まるで、今の日本そのものです。そう考えると、我々は本当は持つべき「怒り」や「熱さ」というものをどこかに置き忘れてきてしまったんじゃないか、ただただ今食べるものに本当に困窮していないだけ着るものもないところまではなっていないというだけで飼いならされていて、本当はひどい国に住んでいるのに何もせずにただ傍観しているだけなんじゃないのか。そんなことを今回は改めて強く思う巻でした。
那須与一的花栄
もうだめです。限界です。
悲鳴を上げるまさに寸前。
風前のともし火の各塞。
梁山泊の新任軍師宣賛は、
ゲリラチックに宋の喉もとに刃を突きつける
賭けにでる。
功を奏して、なんとか宋軍の撤退を引き出すことに
成功した。
ひとつの山を越えた感さえ漂う折戟の章。





