石の血脈 (集英社文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #305796 / 本
- 発売日: 2007-05
- 版型: 文庫
- 660 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
半村良の伝奇SF小説の金字塔!
失踪した新妻・比沙子を捜す隅田は、古代イスラムから脈々と伝わる血の秘密にたどりつく。アトランティス、巨石信仰、吸血鬼伝説、狼男、永遠の命…。壮大なスケールで描く半村伝奇SF小説の極み。
内容(「BOOK」データベースより)
アトランティス、暗殺集団、赤い酒場、巨石信仰、狼男、吸血鬼、不死の生命…。この本を手に取ったあなたは、これらの言葉からどんな物語を想像するだろうか。失踪した妻を捜し夜の街を歩く建築家・隅田、展示場から消えたアトランティスの壷を追うカメラマン・伊丹。彼らの周囲には、次第に不可解な出来事が起こり始める。一見脈絡のない事象を縦糸に、男女の愛を横糸に紡ぐ、半村良の伝奇ロマン。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
半村 良
1933年~2002年。東京生まれ。両国高校卒業後、さまざまな職業を経て作家に。73年『産霊山秘録』で第1回泉鏡花文学賞、74年『雨やどり』で第72回直木賞、93年『かかし長屋』で第6回柴田錬三郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
構想の割には矮小化された焦点
「ウソを吐くなら大きいウソを吐け」という作者の信条が良く出ている大作。プラトンによるアトランティス伝説、シュリーマンによるトロイの発掘、ミイラや仙人に代表される不老不死思想、世界各地に見られるストーンヘッジ等の巨石信仰、吸血鬼・狼男伝説、そして謎の暗殺教団。これらのエピソードを一纏めにして、現代日本に甦らせた雄大な構想の作品。
一応楽しめるのだが、構想の雄大さの割には後半、邪教にありがちな入信時の性儀式が中心に描かれ、肩透かしを食った。焦点が矮小化されて、せっかくのロマンが尻すぼみの感がするのである。結末に至って、急に不老不死計画が崩れるのも取って付けた感じがする。また、作品の本質とは無縁なのだが、幾ら小説だとは言ってもイスラム教において、実名を挙げて、スンニ派を正統派、シーア派を異端と記述してあるのは筆が滑ったとしか言いようがない。キリスト教の事を考えれば、例えばカトリックを正統派、プロテスタントを異端と言っているようなもので、宗教のような機微なものに対して記す言辞ではないだろう。
作者らしい構想の雄大さが楽しめ、後半更にロマンが拡がればより傑作になったと思われる作品。
滑り出しは上々。後半が残念
冒頭は面白い。何が始まるかとワクワクさせる。百メートルを六秒で走る謎の包帯男、建築様式に秘められた暗殺教団の歴史、アトランティスの壷とシュリーマン。
これらがどんな風につながっていくのかと楽しみにして読み進んでいくと、だんだん話が小さくなってきて・・。サラリーマンのバー通いと乱交パーティの話に落ち着いてしまう。
小さな建築会社の社長がひとり気を吐いて格好いい。彼をもう少し活躍させてくれたらな、と残念に思った。後半、男女の愛憎劇に比重が傾いたのが失敗かと思う。と言うのも、女性に全く魅力がないのだ。魔女か淑女しかいない。これも時代か。
前半が星五つ、後半が一つで、中間を取って星三つにした。
良くも悪くも半村良らしい作品
序盤はミステリーテイストで見えない組織に妨害されながら調査を進めていき、
後半は不死にまつわる闇の闘争と悦楽の世界が描かれます。
後半は急におどろおどろしい世界に突入していきますので、前半の流れはどうなった
のかと、やや不安になりますが、これはこれで面白いので良しとします。
半村良らしい作品であることは期待通りですが、主人公の友人達の動きが歯がゆく、
彼らをもっと真相に肉薄させていればもっとスムースな流れになったのではと思います。
ネタバレになるので詳しく書けませんが、後半の妖しさが半村良の真骨頂であり、
この作品の肝でもあります。ラストがあっけないのもらしいと言えばらしいです。。
アトランティスやメガリスなど、うまくストーリーに取り込み、雑学としても興味
深いです。




