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蒼穹の昴(1) (講談社文庫)

蒼穹の昴(1) (講談社文庫)
By 浅田 次郎

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  • 発売日: 2004-10-15
  • 版型: 文庫
  • 377 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
極貧の少年に与えられた途方もない予言 そこに「希望」が生まれた
魂をうつベストセラー大作待望の文庫化!
汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう——中国清朝末期、貧しき糞拾いの少年・春児(チュンル)は、占い師の予言を信じ、科挙の試験を受ける幼なじみの兄貴分・文秀(ウェンシウ)に従って都へ上った。都で袂を分かち、それぞれの志を胸に歩み始めた2人を待ち受ける宿命の覇道。万人の魂をうつベストセラー大作!
もう引き返すことはできない。春児は荷台に仰向いたまま唇を噛んだ。満月に照らし上げられた夜空は明るく、星は少なかった。「昴はどこにあるの——」誰に尋ねるともなく、春児は口ずさんだ。声はシャボンのような形になって浮き上がり、夜空に吸いこまれて行った。途方に昏(く)れ、荒野にただひとり寝転んでいるような気分だった。「あまた星々を統べる、昴の星か……さて、どこにあるものやら」老人は放心した春児を宥(なだ)めるように、静かに胡弓を弾き、細い、消え入りそうな声で唄った。——<本文より>

内容(「BOOK」データベースより)
汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう―中国清朝末期、貧しき糞拾いの少年・春児は、占い師の予言を通じ、科挙の試験を受ける幼なじみの兄貴分・文秀に従って都へ上った。都で袂を分かち、それぞれの志を胸に歩み始めた二人を待ち受ける宿命の覇道。万人の魂をうつべストセラー大作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
浅田 次郎
1951年東京都生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、1997年『鉄道員』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞をそれぞれ受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

著者渾身の作品5
 私にとって浅田次郎氏の作品は、あまりにもあざとすぎてあまり好きにはなれないのですが、この作品だけは別です。

 田舎豪族の次男・梁文秀とその友達で貧農の倅・春児の二人を主人公とする、清朝末期(映画・ラストエンペラーの時代の直前)を舞台にした物語です。
 前半はこの二人が、片方は科挙に挑んで高級官僚に登りつめ、もう片方が宦官に身を投じてその世界の中で出世をしていくサクセス・ストーリーであり、後半は腐敗した清朝を立て直そうとしてお互い対立する陣営に所属しながら、政変に巻き込まれていく大河小説となっています。
 はっきりいって、おもしろい。大作に仕上がっているのですが、読み始めたら最後、一気に読破してしまいそうな勢いでひきつけられてしまう魅力がこの作品にはあります。

 ただ、難があるとすれば、この作品に出てくるいくつかのエピソードには、元ネタがあることです。例えば文秀が科挙を受験した際の試験場でのエピソードは、宮崎市定先生の名著「科挙」に出てくる内容そのままです。まあ、巻尾に参考文献として載せていますし、それほど目くじらを立てるほどのことではないのですが、もし読んでいて自分が知っているエピソードに出くわすとAすこしテンションが削られてしまうかもしれません。

 あと、日本の映画界は、このような優良コンテンツがありながら、なぜ活用しないのでしょうか。まあ、ものすごく長いお話でスケールも大きいので、今の斯界の現状を見るに、これを映画化するに当たって必要な金も人もひねり出すことが出来ないのでしょう。

 ともあれ、浅田次郎氏の他の作品は別にして、この作品は一読の価値ありです。

読み終わるのがもったいない・・・5
この本ほど、読みおわるのがもったいないと思った作品はありません。エンターテイメント性に富み、泣かせどころも随所に配置しながら、歴史の大局を崩すことのないストーリー展開は、もう圧巻です。この本に出会えたことに感謝しなければなりません。
物語の終盤は、やはり歴史の流れを踏まえていかねばならず、ちょっと(ほんのちょっとです。)トーンダウンのような気がしましたが、それを差し引いても、十分楽しめる作品でした。
浅田作品のなかでは、『壬生義士伝』と双璧をなす作品ではないでしょうか。

寝食を忘れて読みました5
 本が好きな方は休みの前の日から読み出されることをお奨めします。最初は漢字の中国読みがうっとうしかったのですが、ページをめくるたびに何度もふり仮名を振ってくれているので気にならなくなります。

 話は明治初期の中国-清朝。主人公春雲の幼少から西太后の側近として最高位に昇るまでの成長物語です。その中に、アヘン戦争・日清戦争・列国の領土割譲・伊藤博文から孫文、毛沢東までからんできます。突拍子もないような複線が綺麗に全部解決して後味の良い作品にまとめ上げたのは作者の真骨頂でしょう。

 日本の維新を理想とする革命派と保守派の権力争いを横軸にして魅力的な登場人物が何人も出てきます。西太后の性格描写がうすっぺらい事だけが残念でした。

 なお、文庫本の陳舜臣さんの解説は自分の知識だけをひけらかして、解説になっていませんでした。