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英国庭園の謎 (講談社文庫)

英国庭園の謎 (講談社文庫)
By 有栖川 有栖

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  • 発売日: 2000-06
  • 版型: 文庫
  • 341 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
資産家の人知れぬ楽しみが、取り返しのつかない悲劇を招く表題作。日本中に大パニックを起こそうとする“怪物”「ジャバウォッキー」。巧妙に偽造された遺書の、アッと驚く唯一の瑕疵を描いた「完璧な遺書」―おなじみ有栖川・火村の絶妙コンビが活躍する傑作ミステリ全六篇。待望の国名シリーズ第4弾。

著者紹介
1959年大阪市生まれ。同志社大学在学中より推理小説研究会に所属して創作等で活躍。処女作は『月光ゲーム』(東京創元社)。他に『マジックミラー』『46番目の密室』『ロシア紅茶の謎』『スウェーデン館の謎』『ブラジル蝶の謎』(以上、講談社文庫)、『幻想運河』(講談社ノベルス)、最新作に『幽霊刑事(デカ)』(講談社)などがる。


カスタマーレビュー

ハズレなし!!!5
国名シリーズ第4作、火村&有栖川コンビの第7作で第3短編集。正に、紹介にもある通り、ハズレなし。どれも恐ろしく質の高く、夢中になって読める。第1短編集『ロシア紅茶の謎』第2短編集『ブラジル蝶の謎』に続く傑作集だ。

気鋭のエッセイストの死の真相を、電話の会話から解き明かす「雨天決行」。「家の者が、用済みになった私の命を狙っている」と主張する、スランプに陥った作家から犯人探しの依頼を受けた火村と有栖川の調査を描く「竜胆紅一の疑惑」。殺人犯のアリバイがかかった1枚の写真に写っている有栖川、果たして写真に焼き付けられた日付は・・・「三つの日付」。有栖川ではなく犯人の一人称で語られる珍しい作品「完璧な遺書」。かつて火村によって犯行を暴かれた男の復讐「ジャバウォッキー」。そして、資産家のほんのお遊びが惨事を招いた事件「英国庭園の謎」。どれも趣向と謎に満ちた大満足の6作品。第4短編集『ペルシャ猫の謎』もおすすめ!

なぞなぞワンダーボックス!4
「箱の中に収まったいろいろな形のチョコレートを眺めて、おいしそうだな、何から食べようか、と迷うのは楽しいものです。そんなミステリの詰め合わせを作ったつもりですので、ご賞味ください。はずれなし。毒入りも混じっていない……はずです。」・・・著者の言葉より。

作者の言葉どおりの、楽しめる作品集。謎解きの楽しみを味わえます。

個人的には「言語意味のクラッシャー」ジャバウォッキーがお気に入りです。「英国庭園の謎」は、クリスティ張りの長編でもいけそうな設定と内容でした。「完璧な遺書」は、手に汗握る感覚があります。「三つの日付」は小技のきかせ方が楽しい。

火村とアリスの掛け合いがさえるさえる!ジャバウォッキーを捉えるあたりのコンビネーションがとても楽しくて、本!当に「名コンビ」だと痛感してしまいました。小気味よい短編集です。

1日1話で6日楽しもう4
 本書は6篇のミステリーが含まれている。それぞれ全く異なった特徴を持ち、一気に読むことももちろん可能だが、1日に1篇ずつよみ、1週間楽しむ、というのも手である。

 6篇のうち私が特に気に入っているのは「完璧な遺書」「ジャバウォッキー」である。前者はこれ以上長編にしても仕方ないし、ページ数を少なくしても面白くないだろうな、というくらい絶妙なバランスで書き下ろされた印象を受けた。また刑事コロンボ風の話の進み方が新鮮で興味をそそられた。後者は逆で、もっと続きが読みたいという気持ちを起こさせる作品である。

 表題にもなっている「英国庭園の謎」については、私は若干とまどいを感じてしまった。というのも舞台が大阪府の泉北ということで、その地域を知るものとして、内容は別にしてどうしても違和感が拭えなかった。武庫川や芦屋であったらまだ英国庭園がイメージできるが(それはそれであまりに「ありがち」になってしまうが)。

 逆に言うなら関西を知るものにとって本書の作品は場所がイメージしやすくなじみやすいと言えよう。お薦めである。