プレーンソング 草の上の朝食 (講談社文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #334443 / 本
- 発売日: 1996-08
- 版型: 文庫
- 470 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
猫と競馬とともに生きる、ぼくと島田とアキラとよう子。4人の若者による、奇妙な共同生活が始まった。彼らの日常を独特の文体で描いた、芥川賞作家のデビュー作「プレーンソング」と、その続編ともいうべき野間文芸新人賞受賞作の「草の上の朝食」。文学界に新しい風を吹き込む、気鋭の作家の傑作2編。
内容(「BOOK」データベースより)
猫と競馬とともに生きる、ぼくと島田とアキラとよう子。四人の若者による、奇妙な共同生活が始まった。彼らの日常を独特の文体で描いた、芥川賞作家のデビュー作「プレーンソング」と、その続編ともいうべき野間文芸新人賞受賞作の「草の上の朝食」。文学界に新しい風を吹き込む、気鋭の作家の傑作二編。
カスタマーレビュー
微妙な書き回しがステキ
競馬・猫との生活を描く上での若者の平凡な生活は単調でありながらもその中での微妙に繰り広げられる思想が絶妙。
是非保坂和志を読むならこの一冊をまず読むべきだと思います。
「日常」がただただ続く不思議な小説
一応会社員の僕は、ふとしたことからアキラ、よう子、島田の3人と同居生活を始め、週末の競馬、それから毎日の猫との交流と日常がただ普通に流れていって、特に面白くもないけどしんどいこともあまりなくて・・・。
筋もなくただ4人の共同生活がダラダラ続くのをダラダラ記述しているだけなのに、不思議と厭きさせないのは保坂氏の筆力なのでしょうが、でもやっぱりクライマックスは特になくて、何となく爽快感の残る小説です。
死ぬとか、生きるとか、どう生きるべきかとか、近代小説がテーマにしてきたものとはほとんど無縁で、特に不満もなく盛り上がりもなく毎日が過ぎていくというのは、実は現代日本の本当の姿で、それをうまく表現したのがこの小説なのかな、などと思ってしまいました。「なんとなくクリスタル」は、まだ何となくクリスタルであることの罪悪感が底にあったように感じられたけど、この小説はそんなものは突き抜けていてただただぬるま湯な感じなのです。
とにかく句読点が出てくるまでが異様に長くそれがある種の味わいをかもし出しているわけで、そこがまたなんとも言えず内容とマッチしていて良いんじゃないでしょうか。
「草の上の朝食」は「プレーンソング」のそのまま続編で新しい人も出てきますが、全体としては同じ雰囲気のまま続いていきます。
きわめて現代的な小説
ぼくは、ひょんなことから、島田、アキラ、よう子と、東京郊外の小さなアパートで4人の共同生活を始めることになります。みんなとダラダラし、近所のノラ猫たちとの交流し、週末は競馬に行き、静かに時間が過ぎて行きます。
とくに、大きな展開があるわけでもなく、ただ共同生活が淡々と続く様子を描写し、それを読ませてしまう保坂氏の筆力は大したものだと思います。
現代人にとっては、これが生きるということなのでしょう。剥き出しの魂のぶつかり合い、というよりは、オブラートにくるんだような優しさが大事。どう生きるかどう死ぬか、と言った古典的問題意識はやんわりと直視を避け、まあ生活できてるんだからいいじゃん、と言った上昇志向の欠如、現状肯定、諦念がないまぜになった現代日本の問題点を、図らずも描き出してしまっている小説だと思いました。
「草の上の朝食」は、同じ登場人物たちによる続編。



