ゾロアスター教 (講談社選書メチエ)
|
| 価格: | ¥ 1,575 1500円以上は送料無料 詳細 |
発送可能時期: 在庫あり。
販売、発送は Amazon.co.jp
商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #63412 / 本
- 発売日: 2008-03-11
- 版型: 単行本
- 220 ページ
エディターレビュー
出版社 / 著者からの内容紹介
世界は光と闇の永遠の闘争の舞台である
すべてがわかる決定版
光と闇の闘争、天国と地獄、最後の審判、メシア思想——「宗教」の源流は古代ペルシアにある。「アーリア性」をキーワードに、現地調査と最新の知見をもとに描くゾロアスター教の全貌。
[本書の内容]
●古代アーリア人の宗教
●ザラスシュトラ・スピターマの到来
●白魔術としてのゾロアスター教儀式
●国教の座の獲得
●サーサーン王朝下のゾロアスター教文化
●インド亜大陸のパールスィー
内容(「BOOK」データベースより)
光と闇の闘争、天国と地獄、最後の審判、メシア思想―「宗教」の源流は古代ペルシアにある。「アーリア性」をキーワードに、現地調査と最新の知見をもとに描くゾロアスター教の全貌。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
青木 健
1972年生まれ。東京大学文学部イスラム学科卒業。同大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。専門はゾロアスター教、イラン・イスラーム思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
これはちょっとすごい
ゾロアスター教について書かれた書物はいくつかある。平易な文章の市民向けも多いのだけれども、ゾロアスターのみを文献史学でおいかけるには無理がある。つまり、とても少ない史料で考えなければならない。
本書は西アジア史の考古学など学際的視点から大枠を押さえる中で、ソロアスターの政治的位置や彼の善悪二元論がイランの宗教界に及ぼした影響、そしてもちろん、そうした教義がキリスト教の中に密輸入され、キリスト教の中に入り込んでいる実際の姿を、ありとあらゆる学問的方法論を使って百科全書的に記述している。
これで、我が国のゾロアスターは西洋近代の学者たちがキリスト教という視点からさかのぼって管見して行ってきた作業を、一つ広い場所に引き出して立体的に整理してしまった。とても魅力的な本である。
学術的ではあるが古文献のみではなく、フットワーク軽く考古学の発見あれば現地に飛び、自らの立論の正当性を確かめる学風に魅力を感じる。
刺激を受けて私もイラン各地を回ってみたいと思うようになった。
とっつきにくそうで実は読みやすく、知的好奇心も刺激される良書
現存する世界最古の宗教の一つであるゾロアスター教。
名前は知っていても詳しいことはあまり知られていないこの宗教について、広くペルシアの歴史を踏まえつつ解説していくのが本書。
こういった、日本人にはあまりなじみのないテーマの概説書を書くのは、なかなか大変なことだと思う。
丁寧に説明しすぎると重くなってしまい、逆に軽妙に書こうとするあまり独りよがりになってしまったり・・・。
その点、本書は読みやすく、知的好奇心を刺激され、なおかつ説明も痒いところに手が届くという奇跡のバランス(言い過ぎか?)で成立している。
文句なしに良書だ。
もちろん、ゾロアスター教そのものにも、非常に興味深い点が多い。
土着の宗教の一つであったものが、国家宗教として確立されていく過程。
中世ペルシア文化に与えた影響、そしてその後のイスラーム文化とのあまりの違い。
意外なほどに現世の楽しみを肯定するその教義。
他のいろいろな宗教と比べれば比べるほど、いろいろな発見がある。
著者の文章は読みやすいだけでなく、時にちょっと笑ってしまうような表現も多く、楽しめる。
歴史好きや宗教に関心のある人はぜひとも読むべき一冊。
古代アーリア人の諸宗教の一つとしてのゾロアスター教
この宗教は、ニーチェの「ツァラトゥストラ」や、ナチの「アーリア人」選民思想で、教祖と担った民族名だけが有名で、教義はオカルト風に曲解されています。本書はそれを一掃。この宗教を「古代アーリア人の宗教」の一亜派と見て、学的立場を守り、概説しています。
関係地域が鳥瞰されています。中心はイラン高原。北には、主役、牧畜の民アーリア人の故郷、中央アジア。西は、最古のシュメール文化が生まれたメソポタミア平原。その平原の北、イラン高原の西は、古アーリア人宗教が残るアルメニア。東は、一部のアーリア人が移住、この宗教の祭祀儀礼を、今も伝えるインド亜大陸です。
この地で、BC3300から、多くの民族の興亡がありました。アーリア人はBC550からアラブ人がAD650年に台頭する迄、ここを支配。その間、AD224〜650年ササン朝ぺルシア時代に、この宗教は国教とされ、この時、BC12-9世紀に遡るこの教えは、初めて文章化されました。口承の呪文や教義を表す文字を新規に考案。その文字で原典を表記。そこに中世ペルシア語の注釈を付けた欽定教典が作られました。逸失した部分も、翻案されて再構成されており、又周辺地域にも、他の参照文献があるそうです。
これら残存文献の文献解読作業。さらに上記の広い地域に残された遺跡、民俗学的な風習、生き残っている祭祀所などの民俗学的現地調査。この2方法で、○この宗教が創始された時、○国教になった時、○他宗教の元で生き残った時、での教義の異なりを確認。同時に、それがこの教え固有のものか、アーリア人の宗教に共通のものかという点も明らかにしたいようです。
悪存在・審判・救世主・善の勝利・倫理的行為など、教義の先見性も面白い点です。しかし○悪の浄化のために、9日間牛の尿で体を洗う。○死体を、太陽に曝して乾燥させる曝葬。○日本の盂蘭盆会と似ている祖霊祭など、古い宗教風俗にも関心が惹かれました。





