“育てる経営”の戦略―ポスト成果主義への道 (講談社選書メチエ)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #63426 / 本
- 発売日: 2005-04
- 版型: 単行本
- 210 ページ
エディターレビュー
出版社 / 著者からの内容紹介
成果主義失敗の後で企業がとるべき選択は?『虚妄の成果主義』の著者によるこれからの経営論!
「客観評価」「評価のフィードバック」を掲げ、給料格差と勤労意欲の連動を信じた成果主義はいちばん大切な人材育成機能を破壊した。いま、企業はどのようなシステムを再構築すべきなのか。「やり過ごし」「尻ぬぐい」など先達の知恵と経営戦略論が明かす<育てる経営>の思想。
内容(「BOOK」データベースより)
「客観評価」「評価のフィードバック」を掲げ、給料格差と勤労意欲の連動を信じた成果主義はいちばん大切な人材育成機能を破壊した。いま、企業はどのようなシステムを再構築すべきなのか。「やり過ごし」「尻ぬぐい」など先達の知恵と経営戦略論が明かす“育てる経営”の思想。
内容(「MARC」データベースより)
客観評価・評価のフィードバックを掲げ、給料格差と勤労意欲の連動を信じた成果主義は肝心な人材育成機能を破壊した。企業はどのようなシステムを再構築すべきなのか。先達の知恵と経営戦略論が明かす「育てる経営」の思想。
カスタマーレビュー
ポスト成果主義の出発点
『虚妄の成果主義』で徹底的な成果主義批判を行った急進的反成果主義者、高橋伸夫・東大教授のポスト成果主義の展望を示したといえるのが本書であろうか。
前段は、やや漫談調で成果主義の失敗を例示し、中段から後段にかけてリソース・ベース理論(あるいはResource-based View,RBV)を援用しつつ、「日本型年功制」の復活を訴える内容となっている。
取り分け、中段部分のRBV理論とは、乱暴なまとめ方で誤解を招くかもしれないが、要は、競争優位の結果としての標準以上の利益率(rent)の源泉を市場ではなく企業(組織)に求め、企業(組織)における資源・能力の蓄積過程こそが持続的な競争優位をもたらす、というセオリーである。無論、ここでいう資源・能力とは人的なそれを包摂するものと理解して良いだろう。
それらを私流に解釈すれば、一種の「企業の文化」「企業のDNA」となり得る性質のものであり、成文化・マニュアル化されていないノウハウも当然含まれているはずだ。こうした企業文化等は当然の事ながら、一朝一夕に形成される代物ではなく、「年功制」によって、そして「連結ピン」の役割を果たす「花の係長」らによって伝達・継承されていくものだと考える。
さらに付記すると、「日本型年功(序列)制」は、例えば、笠谷和比古氏の『武士道と日本型能力主義』(05年、新潮選書)などでも明らかなように、組織経営等に対する日本人の歴史的な「叡智」そのものと言って過言ではない。
高橋教授が述べるように、「今、会社にとって必要なことは、安価で仕事を引き受ける請負人を調達することではない。手間暇かけてでも、10年後、20年後に、その会社の柱となって担っていく次の世代を育てていくこと」(本書「あとがき」)、即ち「隠された投資」(concealed investment)を行うべきであろう。
経営者は、賃金原資が不足しているのなら、自らの報酬を減額し、社員の生涯賃金曲線を若干下方修正しつつも、「育てる経営」を推し進め、特に、会社の次代を担う若者たちに「会社の未来」を力強く指し示すべきなのだ。
※ なお、本書は、RBV理論の説明が少し解りづらかったということと、逆に第7章に関しては冗長な印象を受けたので「四つ星」としました。
虚妄の成果主義より良い
虚妄の成果主義より出来は良いです。
ただ、具体的な方法は何もなく、あくまでも評論の域を出ていません。
文章能力のある著者なので読んでいて小気味いい箇所が多くあります。
ただ所々間延びした部分も多く、つまみ読みがベストだと思います。
正論。
本書は「虚妄の成果主義」での分析を踏まえて、成果主義に代わる考え方を提示している。一見、探していたものは近くにありましたという「青い鳥」的発想、或いは「日本的経営に学ぶ」への回帰と誤解されるかもしれないが、そうではない。正・反・合、ジンテーゼ。ちゃんと読めば筆者は何も旧態依然の家父長的年功序列を賛美している訳ではないことは明白だ。
人事評価は難しい。社員の仕事のモチベーションを上げるのはもっと難しい。評価の目的は配分ではなく、育成とモチベーションにある。経営資源は大きく分けると資本と人。流動性が高まる資本に比べて人の希少価値が高まりつつある現在、人事・評価をどうするかが5年後10年後の企業価値を左右することになる。蓋し「資源・能力の蓄積過程こそが競争優位を決定づける」からである。





