風の牧場
|
| 価格: | ¥ 1,680 1500円以上は送料無料 詳細 |
発送可能時期: 在庫あり。
販売、発送は Amazon.co.jp
商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #264635 / 本
- 発売日: 2008-03
- 版型: 単行本
- 240 ページ
エディターレビュー
出版社 / 著者からの内容紹介
美名子は母と、父の話をしない。あるとき、そう決めたから。
ひとりの女性の心を、その孤独と成長を精緻に描く「絆の物語」。
もの心ついたときに、父はいなかった。それは寂しいことではなかった――。
美名子と母のあいだにある、ふれられない空白。そこには、いつも「不在の父」がいた。現代を生きるひとりの女性の姿を、思春期から40代までの心の軌跡をとおし語る6篇の物語。とまどいながら、その先に見つかる心の本当のかたちを、美しい文章と丁寧な心理描写で描き出した「絆の物語」。
著者の新境地を開く、感動の連作短篇小説集。
内容(「BOOK」データベースより)
もの心ついたときに、父はいなかった。それは寂しいことではなかった―。美名子と母のあいだにある、ふれられない空白。そこには、いつも「不在の父」がいた。現代を生きるひとりの女性の姿を、思春期から40代までの心の軌跡をとおし語る六篇の物語。とまどいながら、その先に見つかる心の本当のかたちを、美しい文章と丁寧な心理描写で描き出した「絆の物語」。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
有吉 玉青
1963年、東京生まれ。大学在学中に、母・佐和子が急逝する。1989年、母との日々を綴った『身がわり』を上梓。同作は坪田譲治文学賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
「理想の家族」でなくていい。
初出を見ると、1996年から2006年まで「小説現代」に書き継いだものに
書き下ろしの1篇を加えて編んだ六つの連作短篇集。
美名子という主人公が、中学生の頃から40歳を過ぎるまでのほぼ30年間の
心の軌跡をたどっている。
もの心がつく前に両親が離婚し、父を知らずに育った美名子が、
その時々に、母との間にあるふれてはいけない「不在の父」にとまどいつつ
成長してゆくさまが、丁寧に描かれる。
会ったこともない父を恋いはしないが、いつも意識の片隅にぼんやりと
居座っている「不在の父」について、ある時、「不在」の「存在」であると
気づくくだりは、なにかしら親子の絆の業みたいなものを感じさせる。
思春期の母への反発。結婚して婚家の色に染まりきれない自分を客観視する
目線。仕事を再開した後の夫とのいくつもの諍い。
天の計らいのように出会った従姉妹。
そして、母に心から寄り添えるようになった現在までを、丁寧にしかし自在に
描く。母と自分とのあいだにあったものは「空白」ではなく、しっかりとした「絆」
であったと思う場面はなんだか読み手までほっとさせられた。
玉青さんらしい澄んだことばと会話や場の空気が好ましい作品だった。




