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随筆集 母の微笑

随筆集 母の微笑
By 三浦 哲郎

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  • Amazon.co.jp ランキング: #890897 / 本
  • 発売日: 2001-10
  • 版型: 単行本
  • 205 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
私は母のいろんな顔を知っている。
もちろん、あまり穏やかでない顔も知っているのだが、どういうものか、なにかの拍子にふと思い出すのは微笑を浮かべた穏やかな顔ばかりだ――

日本経済新聞連載「私の履歴書」ほか珠玉の最新随筆17篇

北国の幼年時代、家族を襲った悲運の数々、戦時下の少年期と文学にめざめた青春の頃。
三浦文学の原点を描く珠玉の自伝エッセイ集。

内容(「BOOK」データベースより)
日本経済新聞連載「私の履歴書」ほか珠玉の最新随筆17篇。

内容(「MARC」データベースより)
北国の幼年時代、家族を襲った悲運の数々、戦時下の少年期と文学にめざめた青春の頃…。日本経済新聞連載「私の履歴書」ほか、父母の思い出を中心にした滋味深い文章で綴る珠玉の自伝エッセイ集。


カスタマーレビュー

母の微笑に励まされて生きる孝行息子5
 91歳で生涯を終えた母親の思い出を書いた文章「母の微笑」をこの随筆集のタイトルにしている。
「いつも、にこやかで、お会いしていると、こちらの気持ちまで和んだものです。あのお顔はよかつた。時々なつかしく思い出します。」岩手県北部一戸の寺の住職が思い出を語ってくれる。著者自身もなにかの拍子にふと思い出すのは「微笑」を浮かべた穏やかな顔ばかりだ。
 里帰りすると、世間話をして聞かせてくけた。背中を丸くして、ちょっとはにかんだような微笑を浮かべながら民話のような味わいがしたという。もの悲しい話だが、そこに出てくる老人たちに深い親しみを覚えるのだった。
 母は二人の娘に死なれている。津軽海峡で次女が投身入水。次いで、長女が睡眠薬を飲んで死んだ。長男が家出をして行方不明になった。どのようにして突然の嵐を親たちがしのいだか、自分は知らないという。
 母は逆境の中でも私の前では一度も弱音を吐いたことがなかった。自分が帰省しても、母はいつも眩しそうな笑って迎えてくれたという。遺影は台所の棚に飾ってあり、微笑を浮かべた顔写真に毎朝線香を焚いて「ナマン・ダウチ」と母の口まねをして拝むという。まことにもって心打たれるいい話である。