子産〈上〉
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #188953 / 本
- 発売日: 2000-10
- 版型: 単行本
- 373 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
信義なき世をいかに生きるか
孔子に敬仰された賢相・子産と武にすぐれたその父・子国。父子2代にわたる勇気と徳の生涯を辿る珠玉の歴史叙事詩!
──哀れな国だ。
子産の目は憂色にみちている。君主の時代が終わり、大夫たちが主権を争う春秋時代のなかば、中原の小国・鄭は晋と楚という2大国の間で向背をくりかえしていた。いまや民は疲弊し、国は誇りを失おうとしている。乱世の戦場にあざやかな武徳をしめす名将・子国の嫡子に生まれ、この時代最上の知識人となる子産は、信義なき自国の悲哀をみつめながら波蘭の人生へと踏みだしてゆく。
内容(「BOOK」データベースより)
哀れな国だ。子産の目は憂色にみちている。君主の時代が終わり、大夫たちが主権を争う春秋時代のなかば、中原の小国・鄭は晋と楚という二大国の間で向背をくりかえしていた。いまや民は疲弊し、国は誇りを失おうとしている。乱世の戦場にあざやかな武徳をしめす名将・子国の嫡子に生まれ、この時代最上の知識人となる子産は、信義なき自国の悲哀をみつめながら波瀾の人生へと踏みだしてゆく。
内容(「MARC」データベースより)
春秋時代半ば、中原の小国・鄭は晋と楚の二大国の間で向背を繰り返していた。乱世の戦場に名将・子国の嫡子に生まれ、この時代最上の知識人となる子産は、信義なき自国の悲哀を見つめながら波瀾の人生へと踏み出してゆく。
カスタマーレビュー
孔子がこの上なく敬愛した古代中国の名宰相
この本にめぐりあえてよかったです。孔子より30年ほど前に古代中国の小国の名宰相として活躍したという子産というかたにずっと興味をもっていましたが、読みやすい小説でこのひとのことを学べたのです。
子産の生まれた鄭の国は、名門ながら軍事大国にはさまれ、汲々としながら恥を知らぬ背反外交を繰り返し、かろうじて命脈を保っていた。。。天才として期待されていた子産の時代がきて、かれは民を愛し、国力を涵養し、しかしときには民意をおそれずに国家の改革を自分の信念にもとづいて、強力に完遂してゆくのです。こんな政治家はいまいるだろうか?
子産の残したことばで、「楽即能久(楽しければすなわち久しくあたわず)」、つまり楽しいから続く、というのは至上の名言でしょう、そして子産が亡くなったことを知った孔子が、「いにしえの遺愛なり」、つまりむかしの宰相のように民を本当に愛するかただった、といい泣いて惜しんだ、という史実。。。いまの政治家は見習ったほうがよいのではないでしょうか。
この時代性が頭に描ける丁寧な本
権力争いと言うのは決して良いものではないと思うが、この時代の人々は人命、そして自分の命がかかった戦いだからこそ、よく考え、頭のきれる人が多いような気がした。はっとされられるような名言や、行動一つ一つが奥深い。
そんな歴史を予測や解説を挿入しながら、分かりやすくその情況を綴られている。この著者は初めてで、最初はその綴り方に抵抗を覚えたが、徐々に気持ちの良い流れとなる。
ただし、漢字で止まってしまう。覚えられず難しいところが仕方のないところか。
子産の生き方に感動
今日紹介するのは、宮城谷昌光さんという方の本で、前にも「史記の風景」という本レビューした事がありましたが、素晴らしい歴史小説の書き手で、当代の日本作家の中国もの小説ということでいえば文句なく日本で一、二の書き手さんの本で、問題なく誰にでもお勧めしたい本です。宮城谷さんの小説は、いずれも主人公が精神的に成長していく様がしっかりと描かれ、精神のありようや、心胆のおきようとはかくあるべきだというような理想の形が小説の面白さの中に奇麗に通っているので、いつも読みながら姿勢がすっと正しくなるかのような感覚があります。
今回の御紹介の「子産」もその例に漏れず、春秋戦国時代を通じて一番の知識人といわれた子産の生涯が、子産の父の代から書き起こされていますが、どこを読んでいても気持ちが澄んでいく感じがしました。また、その中のここかしこで精神と礼のあるなしによって周囲が栄えたり没落していく様が描かれていて、これらを読むと毎日の自分の周囲への発言や対応に対してあれこれ考えさせられるものがありました。
子産が生まれた鄭という国は、中華の真ん中にあり、交通の便もよくどこにでもいける代わりにどこからも狙われる土地ともなり、子産がいた時代には北の晋と南の楚のいずれからも攻められ、北に攻められれば南を頼り、南に攻められれば北を頼り、どちらにも贈り物をし続けなければいつ国が滅びるかもわからないという過酷な状況にありました。そして、年ごとに仕える国を変え、周囲からも節度や信義のない国として扱われていました。国主の公でさえ、忍従を強いられる国である鄭。そんな国の貴族の息子ちとして生まれた子産が鄭を一つの信義の国として作り上げるまでの姿は、山あり谷あり、歴史小説としても読み応えがあります。
お勧め度は文句なく5の5てす。




