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二人の天魔王―「信長」の真実

二人の天魔王―「信長」の真実
By 明石 散人, 小机 種彦

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  • Amazon.co.jp ランキング: #788523 / 本
  • 発売日: 1992-10
  • 版型: 単行本
  • 245 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
〈天魔王〉織田信長とは、一体どのような武将であったのか。豊富な文献・資料を縦横に駆使し、従来とはちがった驚くべき実像を浮きぼりにする。信長は父・信秀の嫡統だったのか。出自の解明から数々の奇行、合戦に隠された謎に迫る。そして、もう1人の天魔王・足利義教との対比から「信長」の真実を明かす。

内容(「BOOK」データベースより)
信長は、父信秀の嫡統ではなかった。桶狭間は「奇襲」ではなく「騙し討ち」。長篠、姉川の主戦は、信長でなく家康。豊富な文献、資料を縦横に駆使し、映像・小説が築きあげた「信長」の虚像を暴く超問題作。


カスタマーレビュー

著者の筆力に、引きずり込まれた方がお得です。4
あの桶狭間の戦いが、信長による奇襲ではなくて、今川義元公に対する降伏の口上に伺うところだった…、すなわち“信長の騙し討ち”であった。
だからあれ程までに、今川軍も用心していなかった…と、「信長公記」を解読させてみるあたりは、さすが博覧強記のお方と感服。

これまで信長の戦い方は、桶狭間の一戦以外は、勝てる保証のない戦いはしていないと思わされてきたが、あれは騙し討ちと信ずれば、あとは納得、納得。

そう思うか思わないかは読者諸兄次第だが、そう思ってしまう楽しさが随所に出てくる本だ。気軽にそう思って引きずり込まれた方が、絶対お得です。

視点を変えれば意外と普通の人かも・・・4
従来思っていた「信長像」を、斬新な考えから180度転換させられる。実は信長ってそんな人だったのかもと、自称信長ファンの私も認識を改める程説得力もあり、関心させられる。本文で、信長と比較される足利義教に興味を持ってしまうのは、私だけではないはず・・・

写楽論は評価したが…1
明石散人なる人については「東洲斎写楽はもういない」を読んでいる。これはかなりの出来と思われた(今思うと博識の極みのはずの散人さんが高校数学の内容も知らないなど胡散臭さが印象的だが)。で、私にとって日本史上最も興味深い人物である織田信長について書いているというので読んだ。

結果は惨憺たるもの、無残である。写楽本で「史料は実物を見ないといけない。刊行本は校訂者の主観が入るから!」と言っていたのは明石さんですよね。でも、ここでは「信長公記」の数ある写本を1つでも見た気配はないし、「現代語訳」しか公表されず偽書説もある「武功夜話」を平気で引用している。

書かれている内容も私には論外としか言いようがない。1例だけ。美濃平定に多年を費やしたことで武将としての信長の「凡庸」をいうけど、戦国時代の「戦争」の実態をまるで理解していない。近代の国家を挙げての総力戦とはまったく違うのである。戦争で失った兵力は容易には回復できない。だから、大きな被害の予想される全面戦争は基本的にできないのである。それは戦国の雄とされる上杉謙信と武田信玄をみれば明白。川中島合戦といっても、わずかな領土を巡る争いに過ぎないし、そもそも「合戦」と呼ぶに足る衝突は1回のみである。

書物としての形式も頂けない。「対話」形式をとっている。確かにプラトンやガリレイなど優れた「対話篇」は多いが、仮想の対話者がしっかりとした思考をして初めて成り立つ。が、ここでの対話者は「そうかなぁ」「確かにそういわれると…」「そんな気がしてきました」の連発。「よいしょ」の連続には読んでいて腹がたってくる。これは「対話」の悪用の典型例といえよう。
これを「筆力」と認められる方は認めればいい。実際にファンは少なからずいらっしゃるようである。だが、私はもう十分。本代も時間も限りがある。明石散人さん、さようなら!