小説十八史略〈6〉 (講談社文庫―中国歴史シリーズ)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #21860 / 本
- 発売日: 1992-06
- 版型: 文庫
- 605 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
安禄山、史思明の乱による唐の疲弊ははなはだしかった。一応の命脈は保っていたが、黄巣の乱を経て、ついに梁にかわられる。中国大陸はふたたび覇権争いの修羅場と化し、北宋、南宋の約2世紀半の春秋を送った。やがて、平原のかなたに湧き起る旋風、モンゴルが荒々しく雄々しく台頭の兆しをみせる。
カスタマーレビュー
遂に最終巻。唐の衰退・滅亡、北宋・南宋の時代、そして元が南宋を滅亡させるまでを本書でカバーしています。
安史の乱の後命脈を保っていた唐が黄巣の乱をきっかけに遂に滅亡、五代十国の混乱期を経て北宋の時代に入るが、武より文を重んじる官僚国家の故か、遼などの周辺の国に悩まされ、遂には金に華北を奪われ、ここに再び南北(金と南宋)対立の時代を迎える。その間にチンギス・ハン率いるモンゴル帝国(元)が勃興し、金・南宋は滅亡する。本書が取り上げるのはそれだけ長い期間である。そのせいか、記述は要を得ているものの、駆け足気味なのが気になる。しかし、黄巣の乱の凄さとそれが唐に与えたダメージ、官僚国家宋の党派争いの凄まじさ等、歴史発見の面白さを堪能させてくれる点では他の巻に劣らない。中でも私に強く印象を与えたのは、北宋の風流天子・徽宗の政治面でのあまりの無能ぶり(苦しんだ民が団結する水滸伝の時代背景になったのはもっともである。そして金と結んで遼を滅ぼしたものの、金を怒らせたあまりの背信ぶり。これでは金の南進を招いたのも無理はない。)、北方民族の江南に寄せるあこがれの強さ(無理な江南侵攻を企てて失敗し、皇帝の地位を失った金の海陵王がその代表)、そしてユーラシア大陸の大半を征服したのに、意外と元が南宋制圧に苦労したことである。中国南北の自然・経済力の差はそれだけ大きかったということだろう。本書でさらに嬉しいのは、南唐後主、北宋の王安石と蘇軾の心に染みる詩を紹介してくれていることである。激動の時代の中で優れた詩が生み出されたことを我々は忘れてはならない。さて、最終巻まで読み終えた読者は中国史の面白さの虜になったことだろう。残念ながら本シリーズは明・清の時代は扱っていないが、例えば同じ作者の「中国の歴史」等、それらの時代をカバーする本は多数あるので、是非自分のお気に入りの本を見つける楽しみを味わって下さい。
最後まで中身が詰まってます
最近になってようやく「隋唐演義」や「楊家将」「岳飛伝」などの小説で
知名度の上がりつつある唐末〜南宋末時代を分かりやすく描いてます。
史実を下敷きにしてるとはいえ、ここまでの長編なら息切れしそうなものですが、
そんな事は一切なく。原典の「十八史略」が書かれる要因になった南宋の忠臣・文天祥の
最後の奮戦と、愚直なまでの忠義を詠った正気の歌。
そして彼の処刑によって小説の幕が下りる辺りは感無量でした。
中国史もののバイブルといえるこの小説は、このジャンルに興味を持った方に
自信を持って勧められます。
願わくば作者にはその先の、元、明、清王朝の興亡も描いて欲しかったですが。





