時計館の殺人 (講談社ノベルス)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #262991 / 本
- 発売日: 1991-09
- 版型: 新書
- 476 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
多くの死者の想いこもり、少女の亡霊が徘徊するという時計館。訪れた九人の男女を待ち受けるのは無差別殺人。悪夢の三日間の後、生き残る者は果たしているのか。―最終章80頁にわたって次々に解明されるめくるめく真相。これほど悽愴絢爛たるクライマックスを持つ本格ミステリが、かつてあっただろうか。
内容(「MARC」データベースより)
多くの死者の想いがこもり、少女の亡霊が徘徊するという時計館。訪れた9人の男女を待ち受けるのは無差別殺人か? 悪夢の三日間の後、生き残る者は…。
著者紹介
1960年、京都に生まれる。京都大学教育学部卒。同大学院博士課程修了。京大推理小説研究会が生み出した本格推理の旋風児。デビュー作『十角館の殺人』に始まる一連の「館」シリーズが日本のミステリ界に与えた衝撃は測り知れないものがある。1990年に発表された『霧越邸殺人事件』(新潮社)が、週刊文春の90年度ミステリーベスト10の第1位に選ばれたことは、記憶に新しいところである。
カスタマーレビュー
《館》シリーズの第五作
タイトル通り、本作では「時計」すなわち「時間」というものが主題となっています。
それをミステリ用語に換言すれば、アリバイトリックということとなり、そこだけを
取りあげ、本作はインパクトに欠けると評価する方も中にはいるかもしれません。
しかし、本作の達成は、単に新しいトリックを案出したということにとどまりません。
トリックと作品全体のテーマを不可分に結びつけ、照応させる構造を創り出した
ことにこそあるというべきでしょう。
よって本作では、奇怪な館を建てさせた亡き館主の妄執や、それに起因する
館の存在理由にすべてが収束していく構成が採られており、凄惨な連続殺人も、
そのことを引き立てる前座に過ぎないと言っても過言ではないものとなっています。
それを指して本作の瑕とするかどうかは、各人の感性次第でしょうが、
人工的な作品空間のなかで抽象的な論理を展開することを通じて、
逆説的に人間という存在を描くことがミステリの本分であるなら、
必然性のある要請と私は考えます。
▽関連ミステリ
・『笛吹き男とサクセス塾の秘密』(はやみねかおる)
「美しい」
「館」シリーズではじめてトリックと建築が必然性をもって関係したのではないか。しかも建築の動機までもが犯罪の基礎となっており、極めて完成度の高い作品となっている。時計を速めることで時間をも速くしようとする持ち主の意志は、娘の欲望を成就することへと結びついており、これこそ『時計館』で最も見事な箇所ではないのか。ミステリにおいて最上の賞賛のひとつに<美しい>というものがあるが、本書は上記の意味でまさに<美しい>。また過去の想起という作者のモチーフがよく出ており、彼の代表作というのみならず90年代を代表する一作といって過言ではないだろう。





