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武装解除  -紛争屋が見た世界 (講談社現代新書)

武装解除 -紛争屋が見た世界 (講談社現代新書)
By 伊勢崎 賢治

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  • 発売日: 2004-12-18
  • 版型: 新書
  • 245 ページ

エディターレビュー

出版社 / 著者からの内容紹介
職業:「紛争屋」
職務内容:多国籍の軍人・警官を部下に従え、軍閥の間に立ち、あらゆる手段を駆使して武器を取り上げる。

紛争解決の究極の処方箋?――DDR
ハンマーがひとつ、ふたつと、古びたAK47オートマティック・ライフルに打ち下ろされる。やっと銃身が曲がり始めたところで、涙を拭い、また打ち下ろす。ハンマーを握るのは、歳の頃は18くらい。まだ顔にあどけなさが残る。同じ年恰好の少年たちで構成されるゲリラ小隊を率いてきた“隊長(コマンダー)”だ。(中略)何人の子供たち、婦女子に手をかけ、そして、何人の同朋、家族の死を見てきたのだろうか。長年使い慣れた武器に止めを刺すこの瞬間、この少年の頭によぎるのはどういう光景であろうか。通称DDR(Disarmament、Demobilization&Reintegration:武装解除、動員解除、社会再統合)の現場である。――<本書より>

机上の空論はもういらない 現場で考えた紛争屋の平和論!
●魑魅魍魎の日本のNGO業界
●政治家なんて恫喝させておけ
●紛争屋という危ない業界
●後方支援は人道支援ではない
●米国が醸し出す究極のダブル・スタンダード
●テロを封じ込める決定的解決法
●和解という暴力
●紛争解決の究極の処方箋?――DDR
●多国籍軍の体たらく
●戦争利権としての人道援助
●日本の血税で買ったトラックが大砲を牽引する
●改憲論者が護憲論者になるとき

内容(「BOOK」データベースより)
職業:「紛争屋」職務内容:多国籍の軍人・警官を部下に従え、軍閥の間に立ち、あらゆる手段を駆使して武器を取り上げる。机上の空論はもういらない。現場で考えた紛争屋の平和論。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
伊勢崎 賢治
1957年、東京生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。インド留学中、スラム住民の居住権獲得運動に携わる。国際NGOに身を置きアフリカ各地で活動後、東チモール、シエラレオネ、アフガニスタンで紛争処理を指揮。立教大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

本当におすすめの一冊5
筆者は自らのことを紛争屋と呼ぶ。彼の専門は復興期のDDR(Disarmament、Demobilization&Reintegration
:武装解除、動員解除、社会再統合)であり、本書の中では東ティモールやシエラレオネ、そしてアフガニスタンでの経験が語られる。

そこにあるのは圧倒的な現実である。

政治家にロビーをし、丸腰で正規軍や軍閥と向き合い、各勢力とのネゴシエーションを経てようやく始まるDDR。
復興というとバラ色なイメージがあるが、脆弱な治安の中で「武器を手放させる」ことがどれだけの緊張感を伴うかが、
本書を読むとひしひしと伝わってくる。

そして筆者は紛争に対する日本の姿勢にも警鐘を鳴らし続ける。
自衛隊の海外派兵の仕方を批判する。日本でしか通用しない神学論争はもうやめろと言う。
そして憲法前文と9条が主張する理想を変えなくとも、DDRの中にこそ日本にできることはあるのだと声高に主張する。

憲法9条改正論議で「普通の国」とか「目に見える国際協力を」とか言う自称現実的な人たちにぜひ読んでほしい。
同時に自衛隊をどう使うか考えてこなかった護憲派の方々にも、一読していただきたい。
もちろん国際協力の分野で知り合ったたくさんの友人たちにも。

本書の意見に賛成であれ反対であれ、こういう意見が今までの日本の議論の中になかったことはゆるぎない事実であろう。

最後に、昨年受講していた講義に筆者がゲストとしてやってきた。
そのときこんな質問をしてみた。
「なぜそれだけ仕事に命を懸けられるのか?」
返ってきた答えは
「妻に常にかっこいいと思われていたいから」
なるほど、そういう動機もありである。
むしろそれくらい「普通に」国際協力を仕事とできる世の中が来るべきなのだ。

紛争地域の現実と復興オペレーション5
所謂、紛争地域における復興援助について関心がある方には必読書であろう。人道的援助や後方支援といった言葉が一人歩きする欺瞞について、現地で銃を取り上げさせる筆者が余すことなく語っている。紛争地域における武装解除というものが、明確なマネジメントのプロセスであり、柔軟性を持った「プロの仕事」であるという事実に気づかせてくれる書である。確かにマネジメント・スキルもないNGOが現場に行ったところで、それはマイナス要因だろう。

一気に読んでしまいました5
 アフリカやアフガニスタンでの紛争のまさに当該地域での武装解除を実践された伊勢崎氏の経験は、大げさにいえば日本の宝のように感じます。実際の資金集めから中立性の維持、武装解除に至るネゴシエーションなど実地での経験を目の当たりにすると日本の報道(特にテレビ)などで議論されている国際貢献やイメージ(映像)としての平和的貢献というものがいかにずれているのかを感じます。武装解除という現地の人々にとって大切な平和への移行プロセスに軍事力(PKFなど)が欠かせない事は、この本を読む事で十分に納得させられますし、個人的にそれが戦争を放棄する日本国憲法の趣旨と矛盾するとも思えません。むしろ目的も不明確なまま海外に自衛隊を派遣されている事実や平和を語る際に軍事力を同時に語れない雰囲気が蔓延している日本への違和感がより具体的に感じられました。普段テレビによる視覚によるイメージばかりを追いかけがちですが、映像にならない悲劇や現実がある事を忘れてはいけない事を改めて思いました。