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iモード事件

iモード事件
By 松永 真理

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  • Amazon.co.jp ランキング: #105724 / 本
  • 発売日: 2000-07
  • 版型: 単行本
  • 221 ページ

エディターレビュー

ブックレビュー社
空前のヒット商品iモード誕生の裏に,こんな波瀾万丈の物語があったとは知らなかった
1999年2月にサービスを開始したNTTドコモのiモードサービスの契約者数は,同年8月に100万を突破し,2000年8月にはおそらく1000万を超える。これは,もはや単なるヒット商品ではない。もしホームラン商品という言葉があるなら,これは場外ホームラン商品である。

これだけ利用者が多いのだから,iモードとは何か,という説明は必要ないかもしれないが,携帯電話でレストランガイドの検索,ゲームや占い,天気予報や株価情報のチェックが簡単にできるというサービスがiモードである。もちろん電子メール機能もある。利用料金は通話時間に応じた課金ではなく,送受信したデータ量に応じて課金されるため,時間を気にすることなく安心して利用できる。おまけに利用者は意識していないかもしれないが,このiモードはインターネットにつながっている。つまり,iモード利用者はインターネット利用者でもあり,NTTドコモは利用者数1000 万人をかかえる日本最大のインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)でもあることになる。

このiモード誕生の秘話を書いたのが,本書「iモード事件」である。筆者は,1997年にリクルートからスカウトされて,NTTドコモ・ゲートウェイビジネス部企画部長としてiモードのコンテンツ開発を担当してきた松永真理さん。彼女は,その功績からドコモ社内の技術部門の社長賞である「R&D賞」を受賞し,日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー2000にも選ばれている。本書は,彼女でなければ書けなかった,iモードが生まれるまでの様々な出来事をまとめたものである。

物語は,1997年3月,「とらばーゆ」の編集長であった彼女に「とらばーゆ」の話が持ち込まれるところから始まり,2000年3月に赤いバラの花束を手にNTTドコモを退社するところで終わる。この間に,様々な事件が起きるのだが,ここでは紹介しない。登場人物はみんな個性的で,生き生きと描かれている。敬称を略させていただくが,頭の固いドコモ本社からチームを守るリーダーの榎,英語の単語を並べて議論をリードしていく経営コンサルタント軍団を率いる横浜,NECからやってきた「おじさん」の川端,演歌の好きな御曹司の笹川,彼女がベンチャー企業から引き抜いてきた夏野など,みんな魅力的に描かれている。

もちろん,最後は,iモードの大成功というハッピーエンドであることは分かっているのだが,読み始めれば途中で止められない。次々と事件が起き,難問が持ち上がり,iモードサービスを担当するゲートウェイビジネス部やiモードプロジェクト自体の行方が心配になってしまう。そして,おそらく読み終えた時,いつの間にか自分も彼女たちと一緒になってiモードを立ち上げたような錯覚におちいってしまう。そんな本である。

(早稲田大学 国際情報通信研究センター 客員教授 前川 徹)
(Copyright©2000 ブックレビュー社.All rights reserved.)

出版社/著者からの内容紹介
ビジネスのヒントを満載、ヒットの理由を明かす

大ヒット商品の開発に招かれたのは、超アナログ人間だった!42歳で雑誌編集者からとらばーゆ、コンテンツ製作の総指揮者となった著者。世界最先端の携帯電話を作りあげるまでを明かします。

内容(「BOOK」データベースより)
42歳で転職、iモード成功の立て役者がその秘密を明かす、感動のリアルビジネス・ドキュメント。


カスタマーレビュー

もう少し詳細に書いて欲しかった2
 「とらばーゆ」の編集長だった筆者がNTTドコモに転職し、iモードの開発に携わり、大成功を収めます。パソコンや通信に関して、全くの素人だったからこそ、自分でも、子供にでも使えるものを作ろうとしたのが成功の要因となっています。しかしながら、さらっと書き過ぎているので、ちょっと薄っぺらい印象を受けました。たとえばコンテンツ提供者に都市銀行2行が決まったことが書かれていますが、何故その2行が決まり、他の銀行は決まらなかったのか。その詳細なやり取りがあれば、もっと深みのある本になっていたと思います。

どこがイノヴェーターなのでしょう?1
筆者は有能なネゴシエーターである。
ただそれだけ。
大きな企業ならそれなりに優秀でモチベーションの高い人間もいるだろうから、
あとはタクトを振る指揮者の技量だといえばその通りだ。
だったら、そう書けばいいのに、
ベンチャーを目指すひとのバイブルというようなコピーを打つのは反則だと思う。
大企業のなかで官僚主義的なシステムで勝ち残って行きたいひとには良い教本かもしれないが、ホントの刷新を求めるひとにはちっとも参考にならない。著者が随所に挟む自慢話にも辟易です。

高いテンションとアイディアを持ち続ける女性5
ひょんな事から僕は社命で(一応上場企業であるのだがたいしたことはない・・・)会社のホームページを作る羽目になった。それはもう8年前の事で当時は機材も何もなく、ホントに苦労した覚えがある。

でも志は高かった。テンションも高かった。アイディアも溢れていた。

かくて僕の作ったホームページは会社の社有となり、何人かの担当者を経て現在に至ってるが、今やアイディアのカケラも感じられなくなってしまった。

松永さんはいいアイディアを高いテンションとともにずっと保ち、陳腐な妥協は決してしない人である。この本はそのことを如実に物語っている。困難な時、人は劣悪な環境のせいにしたがるものである。彼女は決してそんなことはなかった。

妥協や言い訳ばかり耳に入ってくる毎日。この本を読んで見習え、と言いたい。