「みんなの意見」は案外正しい
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #42534 / 本
- 発売日: 2006-01-31
- 版型: 単行本
- 286 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
人間は集団になると烏合の衆と化し、愚かな行動に走ると言われてきたが、それは違う。一握りの天才や、専門家たちが下す判断よりも、普通の人の普通の集団の判断の方が実は賢いのだ。多様な人間が、独立して判断を下す重要性を説き、インターネット世界を中心に広まる「たった一人のユーザーの判断の積み重ねが価値を生む」という新しいコミュニケーションのあり方を提言する。来るべき未来社会のスタンダードを示す必読書。
内容(「BOOK」データベースより)
インターネット検索エンジンのグーグルが、何十億というウェブページから、探しているページをピンポイントで発見できるのも、精密な選挙結果の予測ができるのも、株式市場が機能するのも、はたまた午前二時に思い立ってコンビニで新鮮な牛乳が買えるのも、それはすべて「みんなの意見」、つまり「集団の知恵」のたまものである。一握りの権力者たちが牛耳るシステムの終焉を高らかに謳い、きたるべき社会を動かす多様性の底力を鮮やかに描き出す、全米ベストセラーがついに上陸。
内容(「MARC」データベースより)
交通渋滞の解消やテレビのクイズ番組、株式市場、選挙予測からグーグルに至るまで、幅広く興味深い逸話とケーススタディを繰り出して、当代きってのコラムニストが全米の話題をさらった噂の本。
カスタマーレビュー
「集団」について考える者にとって読むべき文献の1つ
翻訳が大変うまく読みやすかったが、タイトルから想像するような軽い読み物ではない。本書が社会心理学のコーナーに並ぶことはないだろうが、本書の扱っているテーマは本質的に社会心理学的なものだと思うし、「集団」について考える者にとって読むべき文献の1つではないかとも思う。残念なのは、論点が豊富な事例に埋もれがちな点。
著者は、多数派の意見は正しいとか、案外人々は真実をつかんでいるものだ、という主張をしているわけではない。著者の主張するのは、ある事柄に関する推定の正確さについて考えると、一握りの優秀なエキスパートによる推定値よりも、専門的知識もなくそれほど優秀でもない烏合の衆それぞれの推定値の「平均値」の方がより正確である、ということ。このことを、集団に含まれるどんな個人よりも「集団」は賢い判断を下すことができる、とか、誰1人として真実を知らなかったが「集団」は真実を知っていた、というように著者は表現する。
著者は、集団が賢くなる条件として、ありとあらゆる観点からの意見が存在しているという多様性、他者からの影響を受けない独立性、個々人がそれぞれの専門的知識に基づいて判断を下す分散性、多様な意見を集約する仕組みの存在、の4つを挙げている。例えば、本書の読者は必ず「この本の対価として支払ってもよい最高価格」を個人的に申告するものとする。100円でも高いという読者もいれば1万円払ってもよいという読者もいるだろう。読者によって経済力も、本書に求めるものも異なるだろう。しかし、申告された価格の平均値が、この本の真の価値に極めて近い、というわけだ。
もちろん「集団の知恵」が試される問題はこの種の問題(著者は「認知」の問題と呼ぶ)だけとは限らず、他にも「調整」の問題と協調の問題が挙げられている。それぞれ集団は賢くもなるし愚かにもなる。この辺りが明確に議論されていれば、文句なしに星5つなのだが。
「みんなの意見」はたいてい正しくない
本書は、単に「たくさんの人が意見を寄せれば正しい答えに近づく」と書いた本ではない。
多様性、独立性、分散性が満たされて初めて正解に近づくと主張している。
実際には、これらを満たす集団はそれほど多くないように思う。
オンラインコミュニティでの議論が、極端な方向に走りがちなのはなぜか、など、むしろ「みんなの意見が正しくない」ことについての考察の方が面白いと思った。
これはおもしろい、あたり本です
日本語タイトルから受ける内容の印象と違って、
本書は、優れて社会経済、哲学的な論考のエッセイで、
知的好奇心を相当満足させてくれます。
いわゆる「烏合の衆」が各人が個別勝手に判断している
ような状況は、経済、社会、生活の中に相当多く見られる、よく
ある場面ですが、そのさまざまな場面について、社会学、心理学、
経済学、政治学、行動力学、交通社会学、生物学、その他
博識を駆使して、しかも、平易な文章で、読者をぐいぐい引っ張ります。
果ては、インターネット、グーグル、リナックスなどの話題も
入れながら、「烏合の衆」の知恵について、ここまで高邁な考察と
深い示唆に富んだ分野に仕立て上げた著者の力量に脱帽です。
ただし、著者は、「烏合の衆」の判断が常に正しいと主張している
わけではなく、結果としてそうなる場合に対する摂理への驚異と
科学的分析と畏怖の念を丁寧に考察している、という本です。
さらに、日本語訳もかなりこなれていて、大変読みやすいです。





