転職は1億円損をする (角川oneテーマ21)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #63922 / 本
- 発売日: 2008-10-10
- 版型: 新書
- 195 ページ
エディターレビュー
内容紹介
「転職すると損をする」。転職業界の関係者、ほぼ全員が知っている事実だ。しかし、知らない人がただ一人いる……。転職希望者だ。転職ビジネスのカラクリを暴き、「一体いくら損をするのか?」数字で初めて示す!!
内容(「BOOK」データベースより)
「転職すると損をする」これは転職ビジネスの常識。ところが、この事実を知らない人々がいる。転職希望者。特に20~30代の社会人だ。転職で成功したことを強調する本は、数限りない。その反面、転職で「一体、いくら損をするのか?」明かした本はない。本書を読めば絶対に得をする。
著者について
1975年、北海道札幌市生まれ。ライター・大学ジャーナリスト。東洋大学社会学部社会学科に入学。卒業後、派遣社員、編集プロダクション勤務ののち、2003年にライターとして独立。以後、大学・教育問題や就職・転職活動を中心に評論・執筆活動を行う。主な著作に『最高学府はバ
カスタマーレビュー
転職の負の部分を指摘するのはいいけど・・・
早期転職を望む若年層の行動に「待った!」をかける本です。
他の方が指摘するとおり、安易な転職によるデメリットを書くこと自体はとても良いと思います。しかし、極論・強引過ぎる点が多々あります。
確かに退職金の面では転職した方が一般的に損しますが、退職金制度が無い会社から退職金制度がある会社に転職した場合は得なのでは?と言いたくなる。それと時間外手当が全く付かない会社から制限無く時間外手当がつく会社に転職した場合も得をする。
また、なぜ転職した場合には国保になって、転職しなかった場合には組合健保が計算根拠になるのか意味不明。しかも負担額の計算も間違っている。
住宅補助、社宅、交通費についても会社の制度次第だから新卒入社した会社が充実した制度を持っているとは限らない。
結局、1億円損をするという結論を導く為にかなり強引に理論付けています。
今の50代以上が経験した昔ながらの「会社が倒産しない」、「年功序列」、「終身雇用」、「定期昇給」「自動昇進」が維持され続けることを前提に著者は持論を展開しており、さすが社会人経験が無い方だと感じさせます。
今の50代と20代では状況が全く違うのだから、転職だけで損得を論じること自体不可能だと思います。(当たり前ですが、転職に関係なく20代が損)
組合健保が赤字財政で危険なことも、大手各社が属人手当を廃止させる方向で動いていることも著者は知らないのかもしれません。
「転職は損をしますよ」という切り口自体はいいのですが、残念。
記述に誤りがあります
自分自身、著者と同年齢で、就職氷河期世代、転職経験があるため、興味深く読ませていただきました。
最後の方の「シュガー社員」等に関する記述は分かりやすく、的を射ていると感じました。
しかし、決定的な誤りを発見し、著者の知識不足、勉強不足を感じさせられました。
それが、「健康保険」に関する記述です。
組合健保(健康保険組合の健保)と国保(市町村の国民健康保険)について書かれており、組合健保については、自己負担割合が「2割」と書かれていましたが、5年前の平成15年より「3割」です。
この部分は、正社員としての社会人経験が5年を超えている人は、すぐに間違いだと気付くと思います。
また、組合健保や協会健保(以前の政管健保)にいえることですが、会社を休職した人が給料が受け取れない代わりに支給される「傷病手当金」があることは、国保加入者と比べると大きなメリットです。しかしながら、それに関する記述がないことが物足りない気がしました。辛辣な意見かもしれませんが、著者にはその知識がないように思えました。やはり社会人経験が殆どないからなのでしょうか。新幹線通勤に関する記述にしても、上場企業でも交通費が月10万円超の部分はなかなか認めないと思いますし…。
最後に、転職はなるべくしない方がいいという考えには同意します。全体的に読みやすかったのですが、誤った記述があったため、星2つとさせていただきました。
内容は決して濃くないが、考える「きっかけ」としてはよい
三田氏の著作である「エンゼルバンク」、「銀のアンカー」(ともに良書と思う)が紹介されるが、これは実は私の愛読書でもあるので、本書の論旨(「ほとんどの転職者は実は成功していない」、「日本にはキャリアアップという階段はない」)は違和感なく受け入れられる。
社会人として言えば、多様な職場体験や職務体験は必要と思う。
実際、経験の幅の狭い人は経験から発言できる幅が結果として狭く説得力が薄くなるのはやむを得ないだろう。
しかし、ある程度の大企業であれば、通常の人事異動や出向経験で問題なくクリアされると思う。
従って、大幅な人事異動がない大企業や分野の狭い中小企業の人にとっては、転職はキャリアップ上、選択肢として考えてもいいのだろう。
ただ、指摘したいのは、新卒市場は、企業が個人のポテンシャル(潜在能力)に期待して採用する唯一の機会であり、そこで採用されれば、まとまった能力開発投資を受けるチャンスが生じる。
しかし、第2新卒を含めた転職者は既に能力を有していることを前提に採用されるので、転職者に能力開発投資をする企業は希であるということだ。
また、「ヒューマン2.0」(渡辺千賀著)でも指摘されているが、アメリカのベンチャー企業が高い報酬で採用をするのは「時間を金で買う」ためである。
金で時間を買えないのなら、いったい誰が高給を約束するのだろうかという点が正直疑問である。
転職による給与アップも、10月13日の「プレジデント(「学歴と10大格差」)」の記事(P.72)によると、大手コンサルティングカンパニーに転職した人でも身分の不安定化(up or outの世界)というリスクに対して増加額は思ったほどの額ではない(最高700万円(都市銀、京大経卒)、最低200万円(大手ゼネコン、慶応経卒))。
福利厚生(高額療養費制度とかを含む格差)、年金、退職金まで含めて本当にペイしている人はどれだけいるのだろうかと感じた(転職による生涯所得減少率は同じデータ(賃金事情等総合調査)ですね) 。
見ると、やはり、転職で成功するのは、「ジョウゲン型」(転職しなくてもうまくいくタイプ。城繁幸氏と山崎元氏の名前の一部から命名したというのはちょっと無理がないか?)のみ。
「自己成長タイプ」(自己成長を謳うが、周囲と衝突し、実はさして実力がないタイプ)、「衝動タイプ」(社内に相談相手がいなくやむなく飛び出すタイプ)の将来はなかなか難しいようだ。
つまるところ、本書が示すのは、安易なジョブ・ホッピングに対する警鐘であろう。
一方で思ったのは、実は、女性の結婚退職は「転職」の始まりであるとすると、退職による家計の逸失利益は相当大きいという見方もできるだろう。
幸せの追求は個人の権利であるが、その選択(特に若者の)が誤られることのないよう、重要な基本データを提供するさらなる実証的な研究が行われることを望みたい(自分がやってみたいぐらい)。




