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パピヨン

パピヨン
By 田口 ランディ

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  • Amazon.co.jp ランキング: #24645 / 本
  • 発売日: 2008-12-19
  • 版型: 単行本
  • 268 ページ

エディターレビュー

内容紹介
「死」を捉えようとする田口に突きつけられた父の看取りという現実。これは偶然なのか。生と死をめぐるシンクロニシティの中で、生、死、ターミナルケア、意識、エリザベス・キューブラー・ロスの真意に迫る衝撃作!

内容(「BOOK」データベースより)
生涯を「死と死に逝くこと」の研究に捧げたエリザベス・キューブラー・ロス。ロスが残した「蝶」の謎を追い、田口はポーランドの強制収容所跡へと向かう。生と死をめぐるシンクロニシティのなかで、看取りという現実に直面しながらロスを追い求め、捉まえた「死」と「意識」とは。

内容(「MARC」データベースより)
生涯を「死と死に逝くこと」の研究に捧げたエリザベス・キューブラー・ロス。父の看取りという現実に直面しながら、著者はロスが残した「蝶」の謎を追う。意識の旅で捉まえた「死」と「意識」とは?


カスタマーレビュー

デビュー作以来のインパクトある作品5
重い本である。
重いといってももちろん持って重いのでもなく、テーマが重苦しいわけでもない。
なんというか、密度の濃い本なのだ。

まず、これは小説ではない。
ランディさんは今まで、自分を登場させてリアルに書いたフィクションの作品も書いているが、これはオールノンフィクション。
エリザベス・キューブラー・ロスのみた蝶を追う旅と、父親を看取るまでの旅が、互いに交わいながら進行していく。

ロスの蝶のエピソードは知っていた。
ロスの本は2冊ほど読んでいる。
テレビのドキュメンタリーでも見た。
彼女は死に逝く人々に、生きている人々に、死が終わりでないこと、自分を愛することを説いていた。
すごい女性だなと思った。
がしかしである。
晩年の彼女を追ったテレビドキュメンタリーはすごかった。
彼女は自分の死の研究は無駄だったと言い放ち、自分を愛するなんて自慰行為は気持ち悪くてしたくない、と公言する。
ますます好きになった。

そして、この『パピヨン』である。
ロスが収容所でみたといっていた死に逝く人々が描いた蝶はどこにもなかった。
ランディさんも驚いただろうが、わたしもびっくりした。
どこまでロスは人を驚かすのか。

それでランディさんは物理的には存在しない蝶を探す旅をはじめる。

わたしはランディさんファンで、たいていブログを読んでいる。
父親の発病、入院、看取りも大体知っていたし、今までの作品で、ランディさんがどんな環境で育っていたかも読んでいた。
けれども、こうして、違う作品で、今のランディさんのことばで語られると、ふたたび驚きの連続だ。

最後まで密度のつまった作品で、ほんとうに面白かった。

読み終えて、私にはあるイメージが浮かび上がってきます。5
チベットでの酸欠による瞑想に始まり、エリザベス・キューブラー・ロスという
死に向う患者のためのケアに生涯をささげた精神科医の人物像・軌跡を探る著者の旅。
そして、自身の父親の入院、転院、告知、看取りと 自ら身をもっての末期患者ケア。
この2つが、「死とは・生きるとは・家族とは?」という人間の根源的な問いを投げか
けながら、描かれていきます。

たしかに 著者の親子関係は いささか過激ではありますが、親を憎んだり、家族に
対して、又その同じ血が流れる自分に対して うんざりしたりする感情は、誰しも
少なからずあります。
にもかかわらず、献身的に父親の最期の時のために尽力する著者の姿に心打たれます。
死を目の前にした親子のやり取りには、胸が詰まります。

「帰ろうか、けい子」
「どこへ?」
「家だよ」

どうしてこんなに切ない思いが心に湧きあがってくるのだろう。
(最近、こんなセンチな気持ちにさせられたのは、椎名林檎の歌と本書です。)

読み終えて、私にはあるイメージが浮かび上がってきます。  それは、、、
「スターウォーズ・ジェダイの帰還」のラストシーンで、ルーク・スカイウォーカーの
背後に、オビワンケノービとヨーダ、アナキン(ダースベイダー)の3人が フワリと
霊的に姿を見せたように、
現世では和解しえなかった家族が仲良く 著者の肩越しに やさしい笑顔で著者とその
家族を見守っている姿です。

ぜひ読んでみてください。