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少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)

少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)
By 桜庭 一樹

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  • 発売日: 2009-03-25
  • 版型: 文庫
  • 285 ページ

エディターレビュー

内容紹介
いんらんの母から生まれた少女、七竈は自らの美しさを呪い、鉄道模型と幼馴染みの雪風がけを友に孤高の日々をおくるが--直木賞作家のブレイクポイントとなったこよなくせつない青春小説。

内容(「BOOK」データベースより)
「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」川村七竃は、群がる男達を軽蔑し、鉄道模型と幼馴染みの雪風だけを友として孤高の青春を送っていた。だが、可愛そうな大人たちは彼女を放っておいてくれない。実父を名乗る東堂、芸能マネージャーの梅木、そして出奔を繰り返す母の優奈―誰もが七竃に、抱えきれない何かを置いてゆく。そんな中、雪風と七竃の間柄にも変化が―雪の街旭川を舞台に繰り広げられる、痛切でやさしい愛の物語。

著者について
2000年デビュー。07年『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞を受賞。08年『私の男』で第138回直木賞を受賞。


カスタマーレビュー

たいへん遺憾ながらハマりました。5
桜庭さんの小説を読むのは、『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』に次いで二冊目です。
ブレイクされる理由もわかりました。だって読ませますもん。
桜をモチーフにした話はありますが、七竈とは。まことに遺憾ながら、
初めてそんな木があるのを知りました。

一気読みできるエンターテイメントではなく、
味わいながら1日一、二話、あるいは数ページ読むのがちょうどいいペースです。
七竈の母が「辻切りのような」行動にでますが、
話のクライマックスで時間をさかのぼって、その発端や行動原理に触れるので
切なさが増します。本質は「いんらん」ではなく、素朴で純粋だったのでは。

少女・七竈は狭い地方都市にあって、
「ここにはいられなく」なるほど、あまりにも残酷な状況です。
誰も何も言わなくても成長すればするほど真実がいぶり出されていく一方で…。
それでも、「君がそんなに美しいのは、母がいんらんだから」
と超自然の理由にして誰も何もいえないのが痛切。ひたすら痛切。
緒方みすずの存在は、最初は緊張が走りましたが救いになりました。
また、違う自分になろうとした七竈の母と、その母が憧れていた、
年をとることで本当の自分を知ろうとした往年の人気アイドル「乃木坂れな」。
この二人は、見事で皮肉なコントラストをなしてます。

「若くて美しくて特別ならば素晴らしい」
という常識など滅びてしまえって訴えを、機関銃に込め、うぉん!って感じ。

ブレイクポイントとなった作品5
 「カルビーのカッパえびせん」じゃないけれど、桜庭一樹の小説には、「止められない・止まらない」癖になる面白さがある。「砂糖菓子」の次に本書を立て続けに読んでしまった。

 ”君が、そんなに美しく生まれてしまったのはね、母親がいんらんだたからだ”
 旭川の郊外にこれほど世間の狭い地域があるとは思わないが、そうなんだろうか?

 どうでもいい事かもしれないけどな、七竃を「広辞苑」で調べてみると、高さが約10メートルにもなる結構でかい街路樹なのだそうだ。

 角川文庫の宣伝文によると、本書は桜庭一樹の「ブレイクポイントとなった名作」ということらしいが、なるほどそれだけの面白さがあるワイ。

高校生くらいの方に特に(!)おすすめかも。4
お互いに唯一無二の存在の、美しい少女『七竈』と、美しい少年『雪風』。
その美しさゆえに穏やかに暮らせないふたりの切なく哀しげな毎日が描かれています。

明るい話ではないけれど、凄惨な話でもないので重くなりすぎず読めました。
文章も読みやすい。

章ごとに視点が変わるのが、好みが分かれる点でしょうか。
もっと七竈視点で読みたかったです。