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鴨川ホルモー (角川文庫)

鴨川ホルモー (角川文庫)
By 万城目 学

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  • 発売日: 2009-02-25
  • 版型: 文庫
  • 299 ページ

エディターレビュー

内容紹介
このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ--謎の部活動「ホルモー」に誘われるイカキョー学生たちの恋と成長を描く超級エンタテインメント!!

内容(「BOOK」データベースより)
このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祇園祭の宵山に、待ち構えるは、いざ「ホルモー」。「ホルモン」ではない、是れ「ホルモー」。戦いのときは訪れて、大路小路にときの声。恋に、戦に、チョンマゲに、若者たちは闊歩して、魑魅魍魎は跋扈する。京都の街に巻き起こる、疾風怒涛の狂乱絵巻。都大路に鳴り響く、伝説誕生のファンファーレ。前代未聞の娯楽大作、碁盤の目をした夢芝居。「鴨川ホルモー」ここにあり。

著者について
1976年大阪生まれ。2006年本作で第4回ボイルドエッグス新人賞を受賞しデビュー。第2作『鹿男あをによし』で直木賞にノミネートされる。他著作に『ホルモー六景』がある。


カスタマーレビュー

郷愁をそそる青春小説5
京大周辺を舞台とする作品はどうも、冷静に読めない。小説に出てくる見知った風景はあらゆる角度から確かな映像として描くことができる。吉田山・吉田神社は大学にとって自宅の庭のような場所である。節分会が教養部(当時)の後期試験に重なっていたのを思い出す。葵祭には、一回生のとき、講義を抜けて烏丸丸太町まで見に行った。鴨川デルタなどという呼び方は30年前にはなかったが、そこへは生物実習で水棲生物の採集に行った。そして百万遍の喫茶店「おらんじゅ」!上賀茂神社へも下鴨神社へも行ったことのない、行動範囲の狭い大学生ではあったけれど、それなりに思い出はあるものだ。馴染み深い場所で大学生たちが活躍する小説には、確かに懐かしい匂いがする。主人公がさだまさしを好きなのも30年前みたいだし。

久しぶりに「本を置くことができない」くらい楽しんだ。筋書きは予測可能な程度に単純ではあるが、物語の運び方が上手いので気にならない。そして、読後感がとてもいい。何より私は異界の住人たちが登場する作品に何ら違和感を持たない、というか、そうしたものが大好きだから、本書は私が読むために存在するようなものだった。本作に虚構感が乏しいのは地の利であろう。京都には異界がよく似合う。

森見登美彦とセットで売り出されたように記憶している。同じく京大出身、同じく京大が舞台の中心。しかし個性は似ているようで違う。どちらの作家も私は好きである。今後楽しみに見守っていくことになるのだろう。

ホルモーしたい!5
映画や芝居になっているから、なんとなく避けていたんですが
もっと早く読めばよかった!

難しいことを考えずに楽しめる5
06年04月の単行本の文庫化,第4回ボイルドエッグズ新人賞受賞作でデビュー作になります.

気になる『ホルモー』の意味については,はじまりの段階ですぐに明らかにされます.
ただ,それは文字通り『はじまり』に過ぎず,何も知らなかった主人公らと同じように,
読み進めながら本当の意味,昔から代々受け継がれてきた謎を知っていくことになります.

とはいうものの,歴史や謎解きどうこうというのではなく,基本は大学生の青春物語で,
『ホルモー』から始まった恋や友情,鬱屈,そこからの脱却?がおかしく描かれています.
また,ユーモアにも富んでいて,バカバカしい,あえてずれた所を狙っていそうなそれらは,
何気ない語りや表現にも顔を覗かせ,ちょっと気を緩めているとすぐに噴き出してしまいます.

舞台は京都で主人公はモテない大学生,そして少し不思議な和の世界観というあたりが,
森見登美彦さんとよく比べられるようですが,あちらほど言い回しに『クセ』はない印象.
ユーモアについては,田中啓文さんや東川篤哉さんらのセンスがお好みならおすすめします.

爆笑や爽快感などとはまた違うのですが,テンポのよさは難しいことを考えずに読めますし,
オーソドックスながらもキレイに締められるラストまで気持ちよく楽しませてくれる作品です.