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官能記 (角川文庫)

官能記 (角川文庫)
By 芦原 すなお

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  • Amazon.co.jp ランキング: #626933 / 本
  • 発売日: 1999-09
  • 版型: 文庫
  • 280 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
1950年―昭和25年、11月。五歳の女の子が五十歳くらいの男の人に手を引かれて、遠い親戚の家にいくところでした。そのとき、女の子の心の中に、その年齢にはいささか似つかわしくない、ある「思い」が地下水のように静かに湧きだしてきました。「わたしはこの世界に何の借りもない」と―。天涯孤独の身に生まれた“みーこ”が綴る、自由奔放に生きた波瀾万丈な女の一代記。


カスタマーレビュー

人生を肯定するための、おとなのための「童話」4
タイトルからすごくエロティックな内容を期待する向きもあるかもしれません。じつはわたしもそうでした。でも読んでみると、これはなんといおうか、大人のための「童話」のような気がします。主人公の女性はもらわれっ子で、普通ならマイナスの要素ばかりの環境で育つのですが、不思議と子供の頃からさばさばとした健康な精神をもっていて、でもだからといって、単純ないい子というわけでもなく、みずからの女性性をふくめて、旺盛な好奇心をもって果敢に人生を味わい尽くしていきます。その意味できわめて「官能」的なのです。そんなたくましくもこころやさしい女性の半生記が一人称で語られていきます。ストーリーはちょっと御都合主義的なところもあるけれど、そこは「童話」ということで許してあげてく!ださい。そんなことを補って余りある、やさしさ、豊かさ、さわやかさがこのお話にはたっぷり詰め込まれています。人生を暖かく肯定する著者の思いがひしひしと伝わってくる好著です。

なりきりおやじ・・・お見事!4
久しぶりに面白い私小説を読みました。主人公みーこの半生を描いたメルヘン。話の展開はまさにメルヘンで「そんな事あるかよ」という内容なのに、ディテールとテンポとみーこの心情描写のうまさで、思わず引き込まれてしまいました。女心の機微があまりに見事に描かれている上に、根底にキリスト教的な愛が流れていた。ぜひ本物の女性にみーこの心情についての感想を伺ってみたいものです。