ベロニカは死ぬことにした (角川文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #18536 / 本
- 発売日: 2003-04
- 版型: 文庫
- 260 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
自分らしい生き方を模索するすべての女性へ。待望の文庫化!
なんでもあるけど、なんにもない。退屈な人生にもううんざり--。死を決意したとき、ベロニカは人生の秘密に触れた--。
内容(「BOOK」データベースより)
ベロニカは全てを手にしていた。若さと美しさ、素敵なボーイフレンドたち、堅実な仕事、そして愛情溢れる家族。でも彼女は幸せではなかった。何かが欠けていた。ある朝、ベロニカは死ぬことに決め、睡眠薬を大量に飲んだ。だが目覚めると、そこは精神病院の中だった。自殺未遂の後遺症で残り数日となった人生を、狂人たちと過ごすことになってしまったベロニカ。しかし、そんな彼女の中で何かが変わり、人生の秘密が姿を現そうとしていた―。全世界四五ヵ国、五〇〇万人以上が感動した大ベストセラー。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
コエーリョ,パウロ
1947年ブラジル、リオデジャネイロ生まれ。世界中を旅した後に音楽とジャーナリズムの世界へ入る。1987年、初の著書『星の巡礼』を出版して注目を集め、88年に発表した『アルケミスト』が世界中でベストセラーになる。現在は世界を旅しながら精力的に執筆活動をつづけている
江口 研一
翻訳家、ライター。ノヴェラズ、映画字幕翻訳などで活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
「狂気」と「普通」
この作品は、精神病院を扱ったものなので、当然のことながら、人間の「狂気」を題材にしています。ただ、作者はこの「狂気」を捉えるにあたって、それに対応する概念として「普通」ということを定義しようとしています。「普通」とは何か?と言うことで、タイプライターのキー配列の話や、時計の針の回り方を例にとって、大勢が納得すればそれが合理的であろうとなかろうと、それが「普通」だと言います。そうした大勢が「普通」と考えることに反する人を「狂気」の人と言うんだとします。
そんな中で、主人公を中心に4人の男女が「生きる」意味を見つけて、それを乗り越えようとします。「普通」の集団の中にいようと、「狂気」の集団の中にいようと、人間として一番大切なのは、「愛情」であり、「生きる」意味を知って生きることだと言っています。
この作品自体は、やや哲学的な部分もありますが、昨今騒がれている精神疾患を考える上で、面白い小説だと思います。
時間が教えてくれたもの、ベロニカ
テレビを見て、ご飯(えさ)を食べ、寝て、社会経済を維持する事を目的とする。
我々は、無意識的に、この目的が、人生になっている。
ほとんどの人は、意識せよそうでないにせよ、自分の人生は、自分の幸福に基づいたものではないように、社会的に、なっている。
なぜなら、自分の消費、生産活動によってのみ、我々の社会は維持されているからだ。
消費、生産活動に必要な知識、技術を取得することが、優先する。
その活動に費やす、資源である時間を、死が遠いものであると思い込んでいるから、結果的に、自分よりもシステムに使うことになってしまう。
そして、社会は、繁栄し続けることになる。
しかしながら、ベロニカは、差し迫る死によって、自分を、自分以外のものを排除して、知ることができたのではないだろうか?
そこで知ったものとは、彼女の存在意味だった。
それは、愛という他者に対する結びつきを、強化させるものだった。
それこそが、彼女が存在してきた意味で、これ以上素晴しいことはない。
そして、彼女のような経験をほとんどの人がしない。
だから、その意味を知ることは、彼女の人生を無意味にしたのではないと思う。
我々は、近づく事によって、真剣に、考え、自分を知ることになるのである。
ベロニカから学ぶ新しい自分探しへの旅
奇妙なめぐり合わせにより精神病院に入院したベロニカという若い女性が
残された数日間の心の葛藤と純愛を描いたパウロ・コエーリョ独特の世界が
醸し出す素晴らしい作品です。
作者のこれまでの作品でも見られる、自分探しというテーマの系譜にも
沿っていると思いますが、ベロニカが心の内的側面を深く洞察して導き出した
結論に従い行動を始める瞬間は感動的です。
すでに物質的に満たされた世代に生きているものの、何故か心が満たされず、
ふとした瞬間に暗澹たる風が心を吹き抜けてしまっている様な人には
是非一読いただきたい本です。





