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阿Q正伝 (角川文庫)

阿Q正伝 (角川文庫)
By 魯迅

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  • 発売日: 1961-04
  • 版型: 文庫
  • 208 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
民族のマイナス面として典型化された「阿Q」を通して、「辛亥革命」の内臓を痛烈にあばき、その失敗を教訓として民族的決意を促す主題を貫く。魯迅の作家的存在を文学史上に定着させた代表作。


カスタマーレビュー

現代に通ずる鋭い社会批判4
ともに社会に適応できないはみ出し者を描いた有名な「阿Q正伝」、「狂人日記」をはじめ、優しい雰囲気の「藤野先生」、不思議な味わいの「眉間尺」などの短編が収められています。

私は、所収のもろもろの短編を通して、運命の不条理や人の残酷さを読み取りました。辛亥革命前後の激動の中国を生きた魯迅の深い悲しみ、それから自らの意見を持たず権力に迎合し、他と同じかどうかだけを判断の拠り所としている人々に対する冷ややかな嘲笑が感じられます。

現代の日本の在り方を見ていく上でも貴重なメッセージがこめられていると思います。

今こそ読み直すとき4
反日デモに参加している人たちの顔がTVに映るたび、昔読んだ『阿Q正伝』を思い出す。あの薄笑い。
時代も風俗も変わったのに、魯迅があれほど嘆いた人のあり方は変わっていない。それを確認するためだけにでも、もう一度この小説を読み返すべきだろう。

読んだことがない人はぜひ手にとってみてほしい。
デモに対する印象が、かなり変わってくるはずだ。

魯迅は何を描こうとしたのか?5
英雄でもなければ名門の出でもない。人に蔑まれいい様に使われていながら、まるで自分が高貴な出の雇い主であるかの様に自分を見事にごまかし満足するというこれ以下はないと言えるほどの卑しさを身につけた阿Q。やっと金持ちになりやっと念願の英雄になれたかと思った途端に捕縛され、衆人環視の中刑場へと引き回されながら気の利いた台詞の一つも言えやしない。ここまで救いようのない愚物を主人公にして、魯迅は何を描きたかったのだろうか。今も昔も変わらぬ中国人民の愚かしさというゴーマンは言いますまい。ただ、私達の心持ちの中にも似た様な馬鹿馬鹿しさが無いと言い切れるだろうか。登場人物は全員英雄にはほど遠い愚物ばかり、文学史上稀とも言えるこの無惨な物語が私達に語りかけるものをもっと深く知るべきである。魯迅自ら述べる様地上に元々道はなく、私達の歩いたところが道になるのだ。しかし、その先が約束の地であるという保証はどこにもないのだから。