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阿片―或る解毒治療の日記 (角川文庫)

阿片―或る解毒治療の日記 (角川文庫)
By ジャン コクトー

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  • Amazon.co.jp ランキング: #443318 / 本
  • 発売日: 1952-04
  • 版型: 文庫
  • 175 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
愛弟子の死に打ちのめされたコクトーは、阿片に救いを見いだした。阿片がもたらす至上の瞬間。それに続く激しい禁断症状--。理性と幻想のあいだで綴られる阿片からの脱出の記録。

内容(「BOOK」データベースより)
詩人であり劇作家、またある時は映画監督。本書は、虚と真実を自由に横断したマルチ・タレント、ジャン・コクトーが、愛弟子ラディゲの死による孤独のため陥った阿片中毒の解毒治療中に綴ったデッサンとノートによる。


カスタマーレビュー

本物の天才5
才能の人ジャン・コクトーの理性、精神力、感受性は
ついに阿片でさえ、蝕むことができなかった。

決して飼いならすことの出来ない恋人「阿片」との共同日記。
研ぎ澄まされた神経の結晶であり、
近代・現代芸術のあらゆるテーマが、そこにはひそんでいる。

私は初めてこの作品を読み終えた後、しばらく、
他の、一切の作家の作品を、読めなくなった時期があった。
麻薬、アルコール、芸術、学問、セックス、宗教、スポーツ…
人間はあらゆるものに陶酔するものだが、
これほど、徹底して陶酔の対象を見つめる芸術家の作品を目の当たりにすると、
他の作家のものは、(読んでいるこっちが恥ずかしくて、)到底、読み続けられなかった。
コクトーは全く、類まれに強靭な詩人である。
彼のレトリックはレトリックの域を超えている。その表現の巧み、美は別次元である。

本書は堀口大学の訳。名翻訳家と言われるが、好みは分かれる。
私たち現代人には(仕方のないことだが、)どうしても古臭く感じてしまう所も多い。
この作品に限らず、私は、コクトーの作品を手にとるたびに、
コクトーを原文で読めるフランス人を、心底、うらやましく思う。

言葉の魔術が炸裂。5
初めてジャン・コクトーを読む人にはこれをオススメします。
「恐るべき子供たち」「ポトマック」は難解で投げ出してしまうかもしれないけど、この阿片中毒の手記はどのページからでも読めるからです。
自由奔放な言葉の組みあわせが生み出す美しさに、知的快感とでもいうのか、脳が酔うような感覚を味わいました。
『禁断状態の八日目にある患者に僕はおすすめする。片腕で頭を抱えて、その腕に耳を押しあてて、さあ待って見給えと。そうしたら、その耳は聴くはずだ。瓦解だの、爆破される騒動だの、遁走する軍隊だの、洪水だのという人体の星月夜の下に行われる全ての啓示を。』