再生〈上〉―続・金融腐蝕列島 (角川文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #136547 / 本
- 発売日: 2001-12
- 版型: 文庫
- 492 ページ
エディターレビュー
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金融機関の不祥事を題材に、虚実織り交ぜて腐敗の構図をえぐる大人気「ビジネスパニック」シリーズの最新刊。『金融腐蝕列島』は総会屋への利益供与を、『呪縛』は第一勧銀、興銀、富士の3行統合をそれぞれ予言したとして話題を呼び、役所広司らの主演で映画版も製作された。舞台は金融不祥事で危機に陥った協立銀行。不良債権の回収・処理に奔走していた営業本部プロジェクト推進部の竹中治夫に、銀行の犯罪を問う住宅管理機構と対決せよという「特命」が下る。その後も銀行トップの後継人事抗争に巻き込まれるなど、竹中はまるで風に舞う木の葉のように翻弄されるが、銀行マンとしてのプライド、そしてなにより人間としてのモラルから銀行の再生を目指して尽力する。「なんでこんなことまで知っているのか」と業界人らをうならせる膨大かつ綿密な取材は健在で、圧倒的なリアリティーへと結実している。また、高杉作品に特有の会話の多さは、各登場人物の性格をより印象的なものにするとともに、作品自体に小気味よいテンポを与える役割も果たしている。社会派ドラマとしてではなく、徹底したサラリーマンものとして描くことによって、竹中のような中堅クラスの行員に「腐りきった金融機関を立て直すのは君たちだ」と奮起を促しているようにも思える作品だ。(磐田鉄五郎)
出版社/著者からの内容紹介
金融界の現実を圧倒的な迫力で描いた衝撃の経済小説。銀行再生はなるか!?
金融不祥事で危機に陥った協立銀行。不良債権の回収と処理に奔走する竹中は、住宅管理機構との対応を命じられ、新たな不良債権に関わる。社外からの攻撃と銀行の論理の狭間で、再生に向け苦悩するミドルの姿を描く。
内容(「BOOK」データベースより)
金融不祥事の危機を辛くも乗り切ったものの、依然火種を抱える大手都銀の協立銀行。不良債権の回収と処理に奔走する営業本部プロジェクト推進部副部長の竹中治夫は、銀行の責任を追及する住宅金融債権管理機構との対応を命じられる。住管機構との対決、上層部の対立、検察による元MOF担の取り調べと、再び銀行は揺れ始め、竹中自身も、大物フィクサーへの新たな不整融資に心ならずもかかわることになる。さらに竹中を襲う家庭崩壊の危機。社外からの攻撃と銀行の論理の狭間で再生に向けて苦闘するミドルの姿を描き、多くの共感を呼んだ問題作。
カスタマーレビュー
腐蝕した銀行の腐蝕した人事
前作では日本の金融システムの病理を、日本金融危機の怒濤の時代と同時並行に、かなりの部分を事実に即して描いていたので、内情暴露小説としても、金融危機の実態分析としてもきわめて面白く読めた。
続編はうってかわって銀行内部のちまちました人事抗争の話に終始する。金融システムが腐っているから経営陣も腐るのか、はたまたその逆なのかはわからないが、クズの銀行役員同士のゴミのような人事抗争。それに振り回される銀行員たち。この話もおおむね事実に即しているのだろうから(モデルは某銀行)、こういうカスのような話は多かれ少なかれ実在したのだろうがそれにしてもあほくさい。
フィクサーが出てくるのもいただけないが、主人公と若い女子行員との不倫の話も現実感が乏しい。おやじ好きの若い女は何らかの意味でファザコンの素因なり家庭環境を持つのだが、そういう背景を書き込まずにすませた著者の安易さが気に入らない。
かろうじてこの本を読んで収穫があったとしたら、国民的英雄と目される人物が実体は全く違う人物であることを繰り返し繰り返し強調してあることか。
日本の「失われた十年」が依然終わらないまま、さらに年月を空費しているのは、すべての銀行経営者を投獄しなかったからだというのもうなづける。
社会そのものの腐蝕がみえてくる!
続編とはいえ、金融界の腐敗は今を持って浄化されておらず、その異常さ、深刻さは度を増すばかりである。
このことは、高杉良のこのシリーズが一段とリアルさを増し、興味を引く一因となっている。
しかし、そこには金融界だけではなく社会そのものの腐蝕が見えてくるのである。
厚みと意外性
金融機関のみならず企業内部でよくありがちな、意思決定での迷いや、関係者のかかわりの有り様が、機微細かく描かれている点が、存分に楽しめます。「金融腐蝕列島」「呪縛」に引き続き、キャラクターの個性をよく際立たせているので、これも、一気に楽しめながら読める作品になっています。ただ、どうも、主人公竹中を、多少の人間臭い煩悩や迷いはあるものの、また支店に出されるものの、すんなりと成功し過ぎているような気がして、なりません。児玉にまことに信頼され、竹中に情報が集まり、経営陣の信頼を得るという流れも、うまく行き過ぎという感じがし、前作、前々作に比べると、厚みと意外性を損っているような気がします。読み手が、前作や前々作に比べて、それだけ、さらなる興奮を求めているからかもしれませんが。



![消失―金融腐蝕列島・完結編[第1巻]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51fsy3OOPGL._SL75_.jpg)

