かなわぬ想い―惨劇で祝う五つの記念日 (角川ホラー文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #561062 / 本
- 発売日: 1994-10
- 版型: 文庫
- 292 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
今邑 彩・小池真理子・篠田節子・服部まゆみ・坂東眞砂子あの日を境に、私の運命の歯車は、ずるずると狂い始めてしまった…!! X記念日をテーマに、女流作家陣が競作したホラーアンソロジー、五篇を収録。
カスタマーレビュー
幻想的
女性作家の描くホラーは緻密かつ怖い。本書に収録されている作品群は精緻であると同時に幻想的だ。それぞれの作品を吟味してみると;
「鳥の巣」は驚愕の結末に向かって、物語は紆余曲折せずに一直線に突き進む。途中で結末に関する予想はある程度出来るが、先を読むのが怖い。
「命日」は命日が過去の日でありながら未来の日でもあるという残酷なもので、緊迫した雰囲気が漂っている。
「誕生」は不思議な物語であり、幻想的だ。著者の本領発揮だ。
「雛」は本書収録作品中最も長い物語で、内容は特に面白い。話し言葉は江戸弁であり、心理描写はさっぱりとしている。独特な文体に多彩な内容が凝縮されている。
「正月女」は田舎の家を舞台に不治の病を持つ妻の夫に対する心情が繊細に描かれている。妻は不運かつ不幸なのだが、さらに不幸な結末が用意されている。
どの作品も十二分に堪能出来る。
服部まゆみ入門にいかがでしょう
それぞれに出来の良い作品ばかりを集めた短編集。あまり内容に触れると楽しみが減ってしまうと思うので、あえて一つだけ挙げるとすれば、服部まゆみ氏の作品が秀逸だ。惜しいことに先ごろ若くして亡くなってしまわれたが、耽美な作品を書かせたら天下一品。本業が銅板画家だけあって独特の美の世界をつくり上げる。本書にある作品は、日本人形をテーマに、恐ろしくも美しい世界を描き出している。比べては申しわけないかもしれないが、加納朋子氏の「コッペリア」を惜しいと思われた方、完璧に近い人形の世界がここにある。服部氏の作品を未読の方、ここから入るのもいいかもしれない。気に入られたら、氏の最高傑作である「この闇と光」を読まれたし。
運命
五人の作家がそれぞれに書いたホラー小説。ホラーといっても怪談などの恐ろしさではなくなにか人間愛を感じさせる物があります。ですから読んでいるうちに現実離れした内容だとはわかっていても信じずにはいられなくなるような感じです。一冊で五倍楽しめる小説だと思います。




