橋本治という行き方 WHAT A WAY TO GO! (朝日文庫 は 27-1)
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商品の詳細
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- 発売日: 2007-09-07
- 版型: 文庫
- 248 ページ
エディターレビュー
内容紹介
どうにもならない構造を抱えてしまった大学、企業、そして日本という社会。この行きづまりの状況において、この国のあり方、私たちが生きるためのヒントを、著者自らの来歴、実感から提示する。「正解が1つではないこと、選択肢がいくつもあるということが真の自由」「これだけを知っていれば大丈夫、と範囲を決めてしまうことは、本当の意味での教養にはつながらない」など、物事を考える上でのヒントが満載。
内容(「BOOK」データベースより)
「自分だけが正しい」と信じる人たちは、「たったひとつしかない正解の座」を賭けて争う。どうにもならない構造を抱える日本という社会、そして世界―この行きづまりの状況において、私たちが生き、考えるためのヒントを、著者自らの来歴、実感から提示する本格エッセイ集。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
橋本 治
1948年東京生まれ。東京大学文学部国文学科卒業。在学中の68年、駒場祭ポスター「とめてくれるおっかさん背中のいちょうが泣いている 男東大どこへ行く」でイラストレーターとして注目される。77年『桃尻娘』で、講談社小説現代新人賞佳作。以後、小説、戯曲、舞台演出、評論、エッセイ、古典の現代語訳など、多彩なジャンルで活躍。著書に、『宗教なんかこわくない!』(新潮学芸賞)、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』(小林秀雄賞)、『蝶のゆくえ』(柴田錬三郎賞)、『ひらがな日本美術史』(全7巻)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
「一冊の本」に連載されていた
雑誌に連載されていた文章で、
一回一回のスペースが小さいためか、
橋本氏特有の「うねりまくる」論理は
影をひそめ、スッキリしています。
一番気に入ったのは
人と人が共生していくうえで
「なにバカげたこと言ってんだ」という
批評言語が社会から少なくなっていくこと
を「大問題」として捉えているところです。
「価値観の違い」を子どもに対して
認めてやることだけが親の子への愛情なのか?
「なにをバカなこと言ってんだ」
と指摘しなければならない役割りを
怠惰に避けているだけなのかもしれない。
もっと自閉的な内田樹
軽妙な文体とわかりやすい言葉の用法とかぎ括弧の多用で一見わかりやすく、おかげでページをめくる手はすいすいっと動くのだが、だんだん頭ん中が「?」で満たされていくという奇妙な文章。読者にとっては、わかったようでわかってない、またはわかったような気にさせられるという読後感。一歩間違えれば、「それって屁理屈じゃない?」という考え方。
前から内田樹の方が一方的にシンパシーを寄せているとは聞いていたが、橋本治の文体と思考の流れってホント、内田樹に似ている。いや、正しくいえば彼こそが「プロト内田樹」なのである。
内田と違うのは、その自閉的な生き方の度合いだろう。
橋本の文章は最終的に、「いかに生きていくか」という問いに落ち着く。もちろんそれは、フランス現代思想を専門とする内田も共有するところだろうが、橋本のそれは本当にごく私的、「俺はいかに生きていくか」という話型におちつく。それを文章に書くのは、書いて売って「生きていくため」であって、そこは大学教諭として教壇に立つ内田とは決定的に袂を分かつ。さらにいえば、内田がブログを運営しているのに対して、橋本がはるか前にコンピュータから離れてった、というところからも、それはうかがい知れる。
しかし、そんな二人もある部分を、いや人間性の中で大きな部分を共有している。二人とも全共闘には冷めていたとか、ノンポリだというし、思想的、イデオロギー的な嗜好を匂わせない。そう、彼らを一言で言えば、何者にも「固執しない」ということにつきる。
しかし、本当にそうか?、とも感じられる。どうも二人とも、思想とか、政治とか、文化とか、そういった個別の側面では固執していないのだが、その奥に普段は隠れている「生き方」みたいなものにはむしろ、思ったことを絶対的に曲げない「頑固親父」の面影すら感じるのだ。
そう、二人とも「固執しないことに固執する」人たちなのである。





