魔都―久生十蘭コレクション (朝日文芸文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #179881 / 本
- 発売日: 1995-02
- 版型: 文庫
- 494 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
1934年大晦日、深夜の帝都・東京。滞日中の安南国皇帝が失踪し、その愛人が墜落死。警視庁切っての名警視が真相究明に乗り出したが、デマ・誤報・密告が錯綜し、元旦の首都は大混乱に陥る。秘宝「帝王」の行方と、動機不明の連続殺人事件の謎―すべての探偵小説を超えたスーパー都市迷宮小説。
カスタマーレビュー
最後の最後まで
初めて長編ミステリーを読みました。
最後の最後まで考えさせられて、何回も読んでしまいました。
難しそう・・・なんて思ってましたが
かなりハマってしまいました。
こんなに凄い作家さんを今まで知らなかったとは・・・
時代を感じる作品ですが、
ミステリ小説がお好きな人は読んでみる価値があると思います。
東京の地下で蠢く陰謀
1934年の大晦日から1935年元旦までの二十四時間の間に起きた、
失踪した安南皇帝と彼が所持するダイヤの行方をめぐる大騒動。
のちに、荒俣宏『帝都物語』にも大きな影響を与えた
という、都市小説、ナンセンス・ミステリの怪作です。
海野弘氏は、作中のヤクザの市街戦は、1925年に 起きた
〈鶴見騒擾事件〉がモデルだと推定し、以下のような解釈を
示しています。
〈(十蘭は)安南帝のダイヤ事件を表層に張りめぐらし、その下に、1925年の
鶴見事件を埋めこんだ。それはヤクザと土建業とコンツェルン、そして政財界
全体がつながっている政治陰謀小説であった。
だが、さらにその下にもう一つの底があったのだ。それが二・二六事件下の、東京の
アンダーワールドの物語である、と私は想像する〉(久生十蘭 『魔都』『十字街』解読)
武装した兇徒が皇帝を補禁し、その上、丸の内という特別の地域で、その武装した兇徒が
警視庁に機関銃で立ち向かっていること、それが二・二六事件の見立てであるというのです。
軍部による独裁が行われていた当時、こうした大胆不敵な執筆意図を持って
本作が書かれていたのであれば、久生十蘭とは、じつにおそるべき作家です。





