好戦の共和国アメリカ―戦争の記憶をたどる (岩波新書)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #138383 / 本
- 発売日: 2008-09
- 版型: 新書
- 258 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
植民地・建国期から、二一世紀の対テロ戦争・イラク戦争に至るまで、戦争を繰り返してきたアメリカ。デモクラシーの先駆者を自負する国が、時として、戦争へと前のめりに突き進んでしまう。この好戦性はどこから来るのだろうか。戦争とその記憶の変遷を通史的にたどりながら、アメリカにとっての戦争の意味を考える。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
油井 大三郎
1945年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了、社会学博士。一橋大学教授、東京大学教授などを経て、東京女子大学教授、東京大学名誉教授。専攻はアメリカ現代史・世界現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
アメリカ通史を「戦争の歴史」から読み解いた良書
アメリカは建国以来常に戦争を繰り返してきた。
建国期からイラク戦争まで……。
現在、軍需産業が米国経済を支えていることも否定はできない。
デモクラシーの先駆者を自負する国が、戦争へと前のめりに突き進む。
この「好戦性」とは、いったい何なのか。どこから来るのか。
本書は「世界に戦争をばらまいているアメリカ」という視点ではなく、
あくまで、「戦争を続けてる(続けざるを得ない)国アメリカ」という認識がベースにある。
だから決してアメリカを非難した本ではない。
ただ、あの「好戦性」と「非戦」を生み出す平和的民主制が共存するこの国を、
「戦争史」という視点からひもといたものだ。
私は決してアメリカの好戦性を好きにはなれないし
むしろ批判的である。
だからといって世界平和を崩しているのはアメリカだと感情的になるのも
問題の解決にはならない。
私にとってはやや隔靴掻痒の感がしたが、それでも納得できることは多かった。
厳しく評価すれば☆4だが、あえて☆5。
たとえばイラク戦争に異を唱えるオバマが、アフガン紛争完結を主張している矛盾を見ると、
やはりこの国は戦争無しでは生きられないのだと思わせる。
重みのある一冊である。
「好戦性」解明の難しさ
アメリカの「好戦性」を解明するため、アメリカが植民地であった時代にまで遡り検証するというのは、新書として扱うにはかなり壮大な試みだと思う。そのためか、アメリカの戦史をおおまかに辿ることにとどまっており、必ずしも本書の目的である、アメリカが好戦的な理由を解明するという点からすると正直消化不良の感がある。ただテーマとしては非常に魅力的なものであるし、個人的にも興味のあるところなので、次回はぜひ新書版としてではなく、単行本として取り組んでみてはどうだろうか。
好戦、非戦そして反戦
「好戦の共和国アメリカ」という書名だが、決して“戦争大好き”という面だけを書いているわけではなく、非戦・反戦の主義主張を持った集団が生まれてきた側面も書かれている。ここらあたりがこの前の戦争で、ほとんどの日本人が戦争に突っ走った「一億総○○」というお国柄とはちょっと違うところか。
とはいえ、本書は基本的には、米国史入門という性質が強い。2008年の大統領選挙まで書いてある。めえふらわー号でPilgrim Fathersが米国に旅立って以来、約400年間もの間、それなりの戦争があった。独立戦争、米西戦争、そして南北戦争等々と建国早々だけをみても、実にいろいろな戦争があり、昨今の湾岸戦争、イラク戦争、その他、ベトナムをはじめ各国へのおせっかいな介入等々を含めると、しょっちゅう戦争をやっていたことになる。
そうはいっても、日本の2000年の歴史を眺めてみても、戦国時代という時代区分があったくらいだから、我々もそれなりに戦争をやってきたではないか。
筆者は、建国以来のアメリカの様々な戦争を発生順に分析し、「よい戦争」「悪い戦争」といった短絡的な分類も含め、最後の最後「おわりに」でアメリカが「好戦」的な理由を整理している。内容については、読者それぞれの見識にお任せするが・・・・・。
決してアメリカだけが好戦的なわけではなく、ヨーロッパも酷かったし、日本もけっこう酷いことをやってきたと思うが、本書はとりあえずアメリカだけを書いている、ということだ。
お上品な筆者は、一言も触れていないが、アメリカという国は、ヨーロッパの落ちこぼれが作った国と従来から言われてきた。その落ちこぼれが創った国だから、「好戦」的になっても仕方がないというムードで本書は進行するのかと思っていたら、あにはからんや、非常に冷静な視点を持ってアメリカが経験した戦争を分析している。
さあ、もう一度読み返そうか。





