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子どもの宇宙 (岩波新書)

子どもの宇宙 (岩波新書)
By 河合 隼雄

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  • 発売日: 1987-09
  • 版型: 新書
  • 215 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
ひとりひとりの子どもの内面に広大な宇宙が存在することを、大人はつい忘れがちである。臨床心理学者として長年心の問題に携わってきた著者が、登校拒否・家出など具体的な症例や児童文学を手がかりに、豊かな可能性にみちた子どもの心の世界を探究し、家出願望や秘密、老人や動物とのかかわりが心の成長に果す役割を明らかにする。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
河合 隼雄
1928年兵庫県に生まれる。1952年京都大学理学部卒業。1965年ユング研究所(スイス)よりユング派分析家の資格を取得。専攻は臨床心理学。現在、京都大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

たった一つの宇宙5
河合隼雄先生が書かれた本。
最後の章を読んで泣いてしまった。
なぜ、大人になると子どものときの新鮮な感じかたを忘れてしまうのだろう?
なぜ、子どもの世界を知ろうとしないで、自分達の考えかたを押し付けてくるんだろう?
今自分が大人になってみて、子どもの目線でものを見ることが出来ているのか、考えを押し付けていないかを自分自身に問い掛けてみるときがある。
今まで経験を積んできた分こうしたほうが上手くいくよとか、こういうことを考えているんだろうなとか勝手に想像したりするけれど、それで子どもを傷つけてしまっていないだろうか。
もう一度、子どものときの気持ちに戻って振り返ってみたい。
何を見ても新鮮で、大発見だと思うことばかりだった。
あの頃のようにキラキラした目で一緒に見てみたい。
そしたら、子どもは秘密の宝物を、宇宙を見せてくれるんじゃないかな。

河合氏が児童文学に触れて書いたものではベスト5
河合隼雄氏が児童文学について書いているものは、この新書の出版前後にも何冊か文庫化されていて、いずれも素晴らしい内容です、ただしそれらが過去に各所で発表したものを再編したものであるの対し、本書は近年の書き下ろしであり、まとまりと深みにおいてベスト、渾身の1冊だと思います。

子どもと、家族・秘密・動物・時空・老人・死・異性という7つのテーマに全体を切り分け、子どもの世界にこれらがどう関わるのか、著者の深い洞察を展開しています。そして、その中で家出や登校拒否などの今日的問題を扱いつつ、優れた児童文学に触れ、それらから得られるものを解き明かし、読者に子どもの持つ豊かな可能性を示しています。

児童文学について書かれた従来の氏の著作に比べ、遊戯療法や夢分析の事例など、臨床心理学者としての視点が前面に出ている一方、育児・児童教育についての示唆も得られる本です。もちろん児童文学案内としても読め、本書の中で紹介された本は、是非とも読んでみたくなります。

この本を読む父の姿を思い素直に感心した5
 この本は父親の書斎から出てきた。本自体が約15年前のものだから、ちょうど兄が中学生で思春期の頃。もろに反抗期で、家ではろくに口も利かなかった。
 この本はそんな兄を理解しようと、親としてうまく対応しようと読んだのだと思う。父はもともと寡黙な人なだけに、基本的に何を考えているかわからないが、この本を手に取った時の気持ちを思うと妙に感動した。
 なんだ。どうにかしようとしてたのか、と。