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戦争論〈上〉 (岩波文庫)

戦争論〈上〉 (岩波文庫)
By クラウゼヴィッツ

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  • 発売日: 1968-01
  • 版型: 文庫
  • 369 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
戦争の形態はナポレオン一世により本質的な変貌をとげた。戦争は政治の手段にほかならないとの観点から近代戦を精密に分析し、戦争の原型と本性を見極めた本書は、戦争哲学に新生面を拓いて軍事にとどまらず広く影響を与えた。(上)には第一‐三篇を収録。

内容(「MARC」データベースより)
誰でも知っているが、読んだことはない古典の代表である、西洋最高の兵学者の名著を30年ぶりに新訳。現代マネジメントの指針としても有効な戦略理論書。著者の思想に最も忠実な1832年の初版本を底本とした。


カスタマーレビュー

戦争論は難しいか?4
戦争論は、非常に難解で難しいと言われる代物である。他のブックレビューを見て批判するのはよくないと思うが、18世紀における戦争実体と現代における戦争実体に当てはめて考えると実際に役立たない部分もある。また、戦争論は哲学的要素や歴史の引用などが含まれており、文庫本では読みづらいという部分も納得できる。特に、ナポレオン戦史、フリードリッヒ戦史を理解していなければ分からない点も多々ある。
 しかし、戦争と政治との関わりやその目的と手段、理論と実践に関しては色あせることはない。むしろ、現代の戦略思想家といわれる人たちがクラウゼヴィッツ以上に戦争に関する論究をしているであろうか?また、戦争を考える上でクラウゼヴィッツ以上の物差しを提供した人物がいるであろうか?
 孫子とクラウゼヴィッツを対比することは難しいが、私見では孫子とクラウゼヴィッツの言っている戦争に関する部分は、オーバーラップしている部分さえある。程度の差こそあれ、日本語による訳文ゆえ難解といわれる「戦争論」を理解するには1度や2度読んだだけでは無理なのである。また、篠田訳、清水訳など「戦争論」に関する訳本が多いので、訳者によって解釈の違いが出るし、日本人に馴染みの薄い哲学的要素が多分に駆使されているから読みづらいのは当たり前である。そのあたりは、解説本やガイドブックから攻めて事の本質に迫るしかないであろう。戦争論は何度も読み、理論と実践に関する部分から理解しないと先に進まない。また、戦史を研究する必要性もあり取り組むには一筋縄でいかないのが現状であろう。

邦訳では一番マシでは?3
他の翻訳より格段に読みやすくなってます。
中身は、第一編~第三編、第八編がほぼそのまま。第四編~第七編
はほとんど省略されてますが。つまり、細かくテクニカルな話題は
ほとんど省略され、そのため、全体としてすっきりした構成・内容
となってます。また、編者によって改訂される前の、初版の戦争論
をもとにしていることもこの本のよいところといえます。

ただそれでも、おそらく原文のせいだとおもいますが文章が硬い。
クラウゼヴィッツ自身が多分いろいろ試行錯誤しながら書いている
ためというのもあるかもしれませんが、決して簡単な本ではないで
す。

この本そのものに対しての要望としては、訳者が「日本クラウゼヴ
ィッツ学会」というぐらいだから、もっと啓蒙的にしてもよいので
は、というところです。18世紀~19世紀前半のヨーロッパの地図や
簡単な年表があったらよいかと。
また訳注がかなりあっさりしているので、登場人物の簡単な紹介な
どが付録としてあってもよいかと思います。

クラウゼヴィッツの誤解が解けます5
この本の訳でクラウゼヴィッツが絶対的な戦争の推奨者でないことが理解できます。絶対的な戦争を推奨しているどころか戦争とは政治の従属物というのが彼の主張であったということが、わかり易い訳により容易に理解できます。その意味で第一編を読むだけでも十分に価値があると思います。
また、第二編は戦争を離れて、社会一般に対する理論の価値ということを考える上で重要な示唆があると思います。戦争といういものに関心のない方にも第二編は価値があると思います。