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トルストイの生涯 (岩波文庫)

トルストイの生涯 (岩波文庫)
By ロマン ロラン

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  • 発売日: 1960-01
  • 版型: 文庫
  • 289 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
ロマン・ロランは、人生と芸術に悩む無名の一青年であった若き日の自分の手紙に返事を寄せて励ましてくれた老トルストイを終生、人生最大の師と仰ぎ、尊敬と愛情を抱き続けた。その恩にむくいるべく筆をとったのがこの伝記である。ここには超人的な偉人トルストイではなく、人間のうちでも最も人間的なトルストイが描かれている。


カスタマーレビュー

自分以上に他人を愛せ5
トルストイは偉大である。作品もさることながら、その思想において、さらに偉大である。

本書は、トルストイの熱烈な信仰者であるロランによって書かれた、トルストイの人生の歩みと、その思想の変遷と、それに伴う苦悩が読み取れる好書である。

トルストイに対して非常に興味を抱いていたのでこの本を読み、もちろんその思想や歩みに魂が揺さぶられたが、問題は本書を執筆したのがロランであるということである。

ここまでトルストイを理解し、時には自分の視点から批判を交える、誠実且つ熱き男ロマン・ロランに、私は新たな興味を抱いた。

いつか彼が書いた『ジャン・クリストフ』を読んでみたいと思わされた。

人類の良心5
 一切のごまかし・自己正当化・虚偽を退け、自分の立場も身分も省みず徹底的に真実を語り続けた良心の人トルストイ。大芸術家でありながら(自分の作品をも含めた)芸術を厳しく批判し、貴族でありながら富者を断罪し、キリスト教会も含め誰もかれもが戦争に傾いていたとき一人非戦論を叫んだ人。
 《彼はわれわれの良心である。彼はわれわれが言うのを恐れていたことを言ったのである》だったか、正確な引用ではないかもしれないが、こんな言葉が本書の終わりのほうにある。本当にその通り。

 ロマン・ロランは、「どんな仕事も大いなる存在からみれば小さなものである。大切なのは、その仕事にこめられたその人の愛や善意なのである」というテレーゼ・ブルンスヴィックの考えに全く賛成する人である。このトルストイの伝記においてもそれが生きていると思う。

 トルストイ伝のあとに、彼が及ぼした影響についての記述があるが、これがまた感動的。