虚栄の市〈一〉 (岩波文庫)
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商品の説明
This edition of one of the greatest social satires of the English language reproduces the text of the Oxford Thackeray and includes all of Thackeray's own illustrations.
商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #239668 / 本
- 発売日: 2003-09-18
- 版型: 文庫
- 434 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
英国はナポレオンに勝利した.だが戦争未亡人アミーリアは零落した実家で息子だけを生き甲斐とする毎日.孫をめぐる婚家の画策と母子を見守る夫の親友ドビン.一方ベッキーは夫も息子も顧みず社交界を泳ぎ回り,大富豪スタイン侯爵に近づくが….傑作長篇,今回はいよいよ,悪事「露見」の名場面まで.新訳.(全4冊)
内容(「BOOK」データベースより)
一九世紀初頭ロンドン。烈女ベッキーと淑女アミーリアが女学校を去る。渡る世間は物欲肉欲・俗物根性犇く「虚栄の市」。貴族や有産階級の姿を鏡にさらす英国版『戦争と平和』。作者の挿絵、筋運び、語り口―心憎いまで第一級のクラシック・エンタテインメント。
From the Publisher
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カスタマーレビュー
物語を読む楽しさ
「英国版・戦争と平和」と紹介されることの多い本書ですが、トルストイのそれよりは、大分気軽で読みやすいです。
ヒロインのベッキーは、のっけから、かなりのいやなやつ振りを発揮しているけれど、何故か憎みきれないし、もう一人のヒロインアミーリアは純真でけなげで、応援せずにいられません。二人の恋のお相手たちや、行く先々で出会う人々も、皆それぞれに個性豊かで、あきさせません。
長編だから、物語を読む楽しさにどっぷりつかれます。
当時のイギリスの歴史的な背景などに詳しければ、ベッキーの猛烈な上昇志向に関しても、また違った視点から理解できるのかもしれません。
作者自身による挿絵も入っているし、ストーリ展開も楽しめるし、二人のヒロインはチャーミングだし、歴史も入ってるし、本を読む醍醐味が味わえます。
たしかBBCがドラマ化しているようですが、ヴィジュアルが浮かんできやすいタイプの話なので、頭の中で勝手に、夢のキャスティングでドラマ化したら楽しそう。
ベッキーが憎めない。
これだけ軽やかに、華麗なまでにしたたかに生きられるというのは、関係者への甚大な迷惑は別にしても
なかなかスゴイ。ここまでくると賞賛の念にも似た気持ちがわいてしまうから困る。ベッキーに引っかかった
人々にはお気の毒だが、そもそも彼女の人間性や手練手管はドビン氏のように物事の善し悪しが
見える眼を持った人ならきちんと見抜くことが出来ているわけであるし、彼女の犠牲者達はある意味
自業自得とも言える。まことにご愁傷様なのである。
頼る人とてない孤児の身のベッキーは人生の荒波を自分で生きていかなくてはならなかったのだから、
彼女の主な獲物である良家の人々が割合ころっと騙されるのもうなずける。なにせ人生経験と意気込みが筋金入りなのだ。
ただ、自分に掛け値なしに優しくしてくれたアミーリアにだけは微妙に悪人になりきれていないのも、
私がついベッキーをひいきしてしまう理由かもしれない。それにしても、初めて読んだ頃は圧倒的にアミーリアを
支持していたのに、私も年を経て人間が丸く(?)なったのか(笑)
この小説は、筋立てはもちろん、当時の英国の風俗や社会背景、階級、独身女性の生き方など、興味深い
事柄が本当にたくさん散りばめられているので、そういった事にも注意しながら読むと何倍も楽しめると思う。
ヴィクトリア朝の社会や文化のおおまかな雰囲気がつかめるのでは。また、随所に現れる挿絵もとても素敵だ。





