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遊仙窟 (岩波文庫)

遊仙窟 (岩波文庫)
By 張 文成

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  • 発売日: 2002-07-09
  • 版型: 文庫
  • 330 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
唐代伝奇小説の一篇である『遊仙窟』は奈良時代に伝来してわが国文学に多くの影響を与えた.しかし中国では早く散逸,その文学史的意義を認めたのが魯迅である.本文庫は魯迅が序を寄せた川島校訂本を底本とし,翻訳にあたっては敦煌文書の研究成果にも拠って,華麗な原文の趣きを伝えるべく努めた.巻末に醍醐寺古鈔本の影印を付載.


カスタマーレビュー

貴重な影印付き4
古典文学、特に古代文学を専攻する人間にとって『遊仙窟』との関係は切っても切り離せないものである。古代文学における『遊仙窟』の影響を考える時、見なければならないテキストの一つがこの本の巻末に掲載されている醍醐寺本遊仙窟。自宅でふっと手に取りたい時、文庫サイズの影印は非常に有難い。若干見にくい部分はあるものの、手元に置いておきたい商品である。翻訳も、研究成果を踏まえ読みやすい。

基礎文献4
中国においては早くから散佚してしまったが、日本に伝来したものが現在まで遺されている。

この書物が日本の古典文学に与えた影響は非常に大きい。あの魯迅が中国に「逆輸入」したことでも有名である。

話の筋自体は「仕事で僻地にやってきた役人が、2人の仙女が住む家を訪れ、そのうちの1人と契りを交わし、やがて帰っていく」というごく単純なもの。

しかし、重要なのは流麗でありながらもきわめて難解な「文体」の方である。

たとえば井原西鶴の作品『好色一代女』には、この『遊仙窟』の訓読文から採ったとおぼしき訓(ルビ)が多数存在する。

きれいに現代語訳されてしまって今ひとつそのあたりが伝わってこないのは残念だが、岩波文庫で手軽に読めるのは大きな利点だろう。

古写本の影印が付録なのも大変ありがたいが、是非「読み下し文」もつけてほしいところではある。