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はてしない物語 (下) (岩波少年文庫 (502))

はてしない物語 (下) (岩波少年文庫 (502))
By ミヒャエル・エンデ

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  • 発売日: 2000-06
  • 版型: 単行本
  • 417 ページ

エディターレビュー

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   いじめられっ子の少年が、不思議な本の世界に入り込んで、数々の冒険を繰り広げる傑作ファンタジー。著者のミヒャエル・エンデ(1929-1995)は、児童文学という枠を越え、作品を通じて現代社会に対するさまざまな警鐘を鳴らし続けた、ドイツを代表する作家である。1979年に発表された本書は、『モモ』 『鏡のなかの鏡』とならぶエンデの代表作として名高い作品だ。

   デブでチビの少年バスチアンは、古書店で目にした1冊の本に目を奪われ、たちまちその世界に魅了されてしまう。ファンタージエンという国を舞台にしたその物語では、女王「幼ごころの君」が病に倒れ、何もかも飲み込んでしまう「虚無」が王国を滅ぼそうとしていた。女王の特命を受けた主人公アトレーユは、その危機を救うべく探索の旅に出る。しかし、アトレーユの冒険の中には、読み手であるバスチアン自身の話までもが書かれていた。

   幸いの竜フッフールをはじめとするユニークな怪物たち、古今東西の名作をモチーフにした挿話。そして、随所に挿入される「けれどもこれは別の物語…」という意味深長なキーワード。エンデの遊び心が存分に散りばめられた物語からは、世代を問わず誰もが、何度読み返しても、新たな発見を見つけ出すことができる。なぜなら、「幼ごころの君」が象徴するように、本書を通じてエンデが語りかけるのは、すべての人の心にある「永遠の子ども」に対してだからだ。本書にはまさに、果てのない物語が幾重にも広がっているのである。(中島正敏)

出版社/著者からの内容紹介
バスチアンはあかがね色の本を読んでいた-ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前.その国を救うには,人間界から子どもを連れてくるほかない.その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年-ぼくのことだ! 叫んだとたんバスチアンは本の中にすいこまれ,この国の滅亡と再生を体験する.

内容(「MARC」データベースより)
物語の呼びかけにこたえて本の世界に入り込んだバスチアンと、そこで出会ったアトレーユ。二人の少年がまきこまれてゆく不思議な冒険はどのような結末に? 人類の未来を問いかける異色のファンタジー。〈ソフトカバー〉


カスタマーレビュー

心をほぐされる、良い本です4
下巻では、バスチアンは身体的能力、美しさ、知性、権力などを、ほしいままに手に入れていきます。その代償として記憶を失い、大切な友達からも離れ、苦しみます。次第に、何かを望む時には動機が大切だと次第にさとっていくバスチアン。苦しみ、全てを失ったとき、癒しのプロセスに入っていきます。三国ますみ・ダニエル共著の「パワー・オブ・ナウ『今・ここ』という悟り方」の中では、ライオンキングやマトリックスを例に挙げた部分がありますが、この2作が真実の自己に目覚めて生きていく姿を描いた作品だとしたら、はてしない物語は、目覚めるまでの癒しのプロセスを丁寧に描いた作品だといえます。

幼い頃に見た映画のイメージに助けられて、非常に楽しめたうえに、これほど味わい深い作品だったのかと嬉しい驚きがありました。値段も手ごろでお勧めです!

ページが進むほど目を背けたくなる5
ページが進むほど目を背けたくなる。
この有名な本を前に、そう思った方は意外と多いのではないでしょうか?
私はぐいぐい物語に引き込まれる一方で、読むのが大変つらかったです。

上巻では、バチスアンと一緒になってアトレーユの冒険を応援していました。無邪気に、何も考えずに楽しめました。
ですが、下巻でのバチスアンはどんどん欲望に貪欲になっていきます。
力も勇気も手に入れて、みなから敬われて、もとの人格も容姿も変わってしまうのです。記憶と引き換えに。
それは幸せなことでしょうか。

そして読者としては、それがどこか現実の自分と重なってしまうのではないかという怖さを感じます。
本当に大切な望み、そのたった一つのものを私達は間違えずにいられるでしょうか。

いろんな大切なことを教えてもらいました。5
ファンタージエンに行ってから、バスチアンが変わってしまったことにショックを受けました。

もっと美しく、もっと強く・・・と、何でも叶えようとするバスチアン。
ひとつ望みが叶えられると次の不満が出る。その繰り返しで満たされない。
その望みが叶えられるごとに、ひとつ、またひとつとなくなっていく「自分」の記憶。
自分で手に入れたのではない望みに‘代償が伴う’というのがすごく怖かった。

大人たちにこそ読んでほしい物語だと思います。

・・・そんな自分は「子供」ですが。