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民族とナショナリズム

民族とナショナリズム
By アーネスト ゲルナー

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  • 発売日: 2000-12
  • 版型: 単行本
  • 254 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
近代世界の形成に大きな役割を果たしながら,これまで十分理解されてこなかった民族問題.「ナショナリズムとは何か」という難問に,英国哲学界の巨人ゲルナーが,政治社会学,社会人類学などの該博な知識を駆使して解明を試みる.「第1級のナショナリズム研究書」と高く評価されてきた名著,待望の全訳.

内容(「BOOK」データベースより)
「近代世界の形成と再形成とに果たした力は明白でありながら、それに取りつかれていない人間には依然として他人事で理解不可能なままにとどまっているナショナリズム」、その本質は何か、この難問に、英国哲学界の巨人ゲルナーが、政治社会学、社会人類学などの該博な知識を駆使して解明を試みる。1983年の刊行以来、「第一級のナショナリズム研究書」と高く評価され、大きな影響を与えてきた現代の名著、待望の完訳なる。

内容(「MARC」データベースより)
ナショナリズムの本質は何か。この難問に、英国哲学界の巨人ゲルナーが、政治社会学、社会人類学などの該博な知識を駆使して解明を試みる。「第一級のナショナリズム研究書」として高く評価されてきた名著の翻訳。


カスタマーレビュー

読んで面白い5
学術書だ(と思う)が、読み物としても面白く書かれている。これは翻訳の力も大きいとは思うが、非常に読みやすい。ゲルナーの論の精度には異論がある人も多いだろうし、それは妥当だ。だが、彼の論はあくまで社会の類型が持つ「指向」を扱ったものであって、それがどの程度現実社会において実現できているか、という問題とはまた別ではないかとも思う。ナショナリズムを考える上で必読の書物であるのは間違いないだろう。また、この読みやすさゆえ、研究者以外にもお勧めしたい。安易に「国」や「国民」といった言葉を使う風潮がいかに皮浅なものかが分かると思う。

ナショナリズムの本質にせまる名著5
「ナショナリズムとは、第一義的には、政治的な単位と民族的な単位が一致しなければならないと主張する一つの政治的原理である。」といきなり<結論>の提示からはじまる研究書。本書がもたらした成果とその地位は、今や揺るぎないものとなっている。

ナショナリズムという言葉は、まず日本語にどう翻訳するかの時点で議論がまきおこってしまうと思うが、それは他に任せるとして、ゲルナーは人間社会の歴史を「前農耕社会」「農耕社会」「産業社会」と3段階に分け、各々の時代の特徴、それがどうナショナリズムの発生の一部分として変化して関わりあってきたのかを論じており、全体を通して、ナショナリズムは決して「人間の本能」「自然発生的」といったものではなく、近代がもたらした「コミュニケーションの発達」「平等化」「合理化」「読み書き能力の発達」といった、様々な要素が偶発的に絡み合った近代の産物であると盛んに強調されている。また、「ナショナリズムは単なる押し付けだ」という主張を退け、産業社会は、流動的な社会であるからこそ、逆に疎外を避けるために人々が集合し、そこに休息する場所を求める、つまり人は自らナショナリズを利用して統一感や安心感を得る方向に進むと指摘するなど、どちらかに偏重することはなく、冷静にバランスのとれた論理が結論まで貫かれている。

最後に「じゃあ、この内容を実際どこまで各地に適用できるのか?」という疑問は避けて通れない。そして、やはりそれは各地の歴史と社会変動に即して研究せざるを得ないが、本書に重要なキーワードはそろっていると思う。当然、本書をひとつのナショナリズム論の教科書として、たたき台として利用しない手はない。また、ナショナリズムの善悪だけを語るだけで満足することなく、もう一段深くナショナリズムへの視点を掘り下げるためにも必読である。なぜなら自国と自己を知り、両者の関係を再認識する客観的判断を獲得できるからである。

ナショナリズム論の代表的理論5
ナショナリズム論の理論家の第一人者であるゲルナーの代表作である。
国民国家は信じられているほど起源をもったものではなく、近代化工業化の結果生じた、浮遊人口を労働者へと統合するための手段として生まれた、という著者の議論は、非常に明確でわかりやすい。