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古代文明と気候大変動―人類の運命を変えた二万年史 (河出文庫)

古代文明と気候大変動―人類の運命を変えた二万年史 (河出文庫)
By ブライアン フェイガン

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  • 発売日: 2008-06-04
  • 版型: 文庫
  • 397 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
地球は一万五〇〇〇年前、氷河時代を終えて温暖化を迎え、人類は“長い夏”に育まれてきた。絶えず変動する気候に翻弄されながら、古代文明はいかにして生まれ、滅びたか。気候学の最新成果を駆使し、その興亡史を鮮やかに描き出すとともに、洪水や干魃などの大災害に対する現代文明の脆弱さに警鐘を鳴らす、壮大な人類史。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
フェイガン,ブライアン
イギリス生まれ。カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校の人類学名誉教授。考古学関連の著作を多数発表している

東郷 えりか
上智大学外国語学部フランス語学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

気候変動の大きな流れを捉えられる良書5
本書は、氷床コアの研究などで得られた過去の気候変動データと考古学による文明の歴史をつきあわせることで、過去の文明が気候変動に対応したり、できずに崩壊したりした例を、氷河期末期から近代までつぶさに眺めてみる本です。

眺めることによって、私たちを含めた文明というのは、頻繁に起こる小さい災害にうまく対処する能力を得る代わりに、滅多に起こらない大災害にたいする脆弱さは受け入れたということなのだ、ということが分かります。

氷床コアから推定された気温のグラフを見ると、今後ふたたび氷期に向かって気候が変動するのは確実なようにも思われますが、そのきっかけとなりうる大規模な氷床の融解を自分たちの手で引き起こすことを避けるだけの分別は持っていたいものだ、と思いました。

文藝春秋の必読書二百冊に選定3
本書は文藝春秋の特集記事、必読書二百冊の一冊に選定されている。

ただし、決して平易な内容ではないし、文庫本とはいえ読みこなすのには相当の気力がいるだろう。

人類の文明は自然に翻弄されてきた歴史であり、また数万年レベルで見れば地球の気象状況が大変動を遂げてきたことが理解できる。

本書を読めば、現代文明がいかに脆弱なものであるか、思い知ることだろう。また、歴史的には警戒すべきは寒冷化(氷河期)であって、温暖化ではないことも明らかとなることだろう。

人類の歴史を気候変動から読み解く4
 原題はThe Long Summerである。過去2万年の地球の気候を研究すると、1万5千年前以前は氷河時代だったことが分かっている。それ以前の数十万年は、おそらくは地軸の変移による太陽エネルギーの変化が引き起こす10万年単位と4万年単位の気象変動により寒冷期と温暖期の繰り返しだったと推測される。現在は、1万5千年前から続く温暖期、つまり地球規模での長い夏なのである。
 しかし、その長い夏の時代にも、エルニーニョ、氷河の融解による海流異常、大気の変動等による干ばつなどの気象変動はあった。
 本書では氷河時代を人類がどのように乗り切ったか、そして温暖期に入ってからの異常気象と各文明の発展と衰退がどのように関連しているかを語っている。少々の異常気象を切り抜けるための都市化が、人口過剰を生み、大きな異常気象には逆に脆弱性を増すことを数々の例で示している。
 現在の人類は過去に例がないほどの都市化と人口爆発を発生させている。この先の気象が温暖化であれ、寒冷化であれ、都市及び人類の被害は過去最大になることは間違いない。人類への警告として非常に興味深い1冊である。