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「新」平和主義の論理

「新」平和主義の論理
By 川本 兼

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  • Amazon.co.jp ランキング: #1299765 / 本
  • 発売日: 2008-07-31
  • 版型: 単行本
  • 187 ページ

エディターレビュー

内容紹介
はじめに

(…前略…)
しかし、この本は、どちらかというと「戦争を知らない『元』子供たち」であるわが世代を対象に書きました。「戦争を知らない『元』子供たち」たちとは、北山修さんが作詞した『戦争を知らない子供たち』にちなんで私が私と同世代の人間を呼ぶ時に使う言葉ですが、その条件は第二次世界大戦後に生まれたこと、子供の頃に「戦争を知っている大人たち」から繰り返し戦争体験を聞かされて育ってきたこと、の二つです。ですから、それはもうだいぶ年を取ってしまった戦後生まれの世代を指すのですが、北山さんがその歌を作った一九七一年頃にはまだつねに戦争体験が語られていたと考えるとすれば、年齢的には四〇歳頃から六〇歳を超えた位の人間を指すと言ってもいいでしょう。
どうして、私が「戦争を知らない『元』子供たち」を対象にこの本書いたのか。それは、現在の日本の状況を見て、私たちの世代が本当にこのような国を作ろうと思ったかを問いたいからです。「戦争を知らない『元』子供たち」たちは、戦争体験を通じて獲得した日本国民の戦後の「感覚」の真っ只中で育っています。そして、「戦争を知らない『元』子供たち」は、学生運動などを通じてかつては戦後の日本を作ろうと考えました――その私たちの世代が、本当にこのような国を作ろうと思っていたのか?
(…中略…)
この本は、四つの論考から成り立っています。「平和哲学の役割」「日本国民は何をアイデンティティーとして生きるべきか」「労働組合運動の発想転換」「『新』平和主義は独自の政党を必要とする」の四つですが、しかしどの論考も、その背後に存在する考え方は同じです。つまり、それは、戦争体験(ファシズム体験なども含みます)を通じて獲得した日本国民の戦後の「感覚」は、多くの点ですでに西欧型民主主義やソ連型社会主義(=社会主義型民主主義)の考え方を超えていた。しかし、わが国民はそれを表す言葉(ロゴス)や論理(ロゴス)や普遍原理(ロゴス)を持ってはおらず、そこでわが国は、その日本国民の「感覚」とは異なる方向へと歩むことになってしまった。したがって、「戦争を知らない『元』子供たち」は日本国民の戦後の「感覚」に「言葉(ロゴス)」を与えなければならず、そしてもしそのことが可能であれば、日本国民は本当の意味での国際貢献を行えるようになり、世界をリードすることになる。
「戦争を知らない『元』子供たち」は、子供の頃、「戦争を知っている大人たち」に「どうして反対しなかったのか」「どうして抵抗しなかったのか」と問いかけました。そのことが大人たちをいらつかせ、そのいらつきから発せられる「戦争も知らないくせに……」という言葉に対して、「戦争を知らない子供たち」の歌が生まれたのですが、しかし、これからは私たちの世代が「どうして反対しなかったのか」「どうして抵抗しなかったのか」と問われかねません。そこで私は、この本でわが世代に本当にこのような国を作ろうと思ったかを問い、そして「戦後日本の再構築」を呼びかけたいのです。
(…後略…)

著者について
川本 兼(かわもと かねる)
1948年石川県金沢市生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。
思想家。日本平和学会会員。上智人間学会会員。

著書に
『平和史を築くための理論』(自費出版、1978年)
『平和のための革命――21世紀の革命』(アイキ出版社、1987年)
――以上2冊は美麻兼のペンネームで著述。

『国家は戦争をおこなっていいのだろうか』(1992年)
『平和権』(1995年)
『国民主権に耐えられるか――戦後日本を前進させるために』(1999年)
[以上、すずさわ書店]

『どんな日本をつくるのか――戦争を知らない戦後生まれの大人から21世紀を生きる若者へのメッセージ』(2003年)
『どんな世界を構想するのか――日本から世界へつなげる平和のためのアクション』(2003年)
『自分で書こう! 日本国憲法改正案』(2004年)
『Q&A「新」平和憲法――平和を権利として憲法にうたおう』(2004年)
『平和のための経済学――経済を知って平和や福祉のことを考えよう』(2006年)
『平和のための政治学――近代民主主義を発展させよう』(2006年)
『「日本国民発」の平和学――戦争を否定する根拠は何か』(2007年)
[以上、明石書店]

なお、英文書籍として『CAN A STATE CONDUCT WARFARE ?』(自費出版、1993年)

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
川本 兼
1948年石川県金沢市生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。思想家。日本平和学会会員。上智人間学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)