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フィリップ・マーロウのダンディズム

フィリップ・マーロウのダンディズム
By 出石 尚三

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  • Amazon.co.jp ランキング: #377039 / 本
  • 発売日: 2006-09
  • 版型: 単行本
  • 253 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
ハードボイルドの名作にちりばめられた美意識。
巨匠レイモンド・チャンドラーは、究極の美意識でハードボイルドを彩っていた。小説中の何気ない描写から32のキーワードを厳選し、そこに隠されている服装美学、お洒落の極意をあざやかに読み解く。

内容(「BOOK」データベースより)
巨匠レイモンド・チャンドラーが生んだハードボイルドの名作の数々は驚くべき美意識で彩られていた。代表作『長いお別れ』をはじめとする小説の描写のなかにさりげなく込められたおしゃれの極意を見事に読み解く。

内容(「MARC」データベースより)
巨匠レイモンド・チャンドラーが生んだハードボイルドの名作の数々は、驚くべき美意識で彩られていた-。代表作「長いお別れ」をはじめとする小説の描写のなかにさりげなく込められたおしゃれの極意を、鮮やかに読み解く。


カスタマーレビュー

チャンドラーの作品に触感が加わります4
「本の雑誌」2007年1月号の記事で、青山南氏にファッションを訳するにあたっての恐怖心を抱かせてしまったという本だということで(笑)、これまた興味津々で手に入れました。探偵フィリップ・マーロウ+作者レイモンド・チャンドラーのファッションセンスを、32のアイテムで読み解く本です。

チャンドラーの一連の著作というと、視覚的にはなんとなくモノクロームの世界だったのですが、この本を読んだ後には生地の手触りやつやなどの触感が加わって、また生き生きとした印象でよみがえってきます。訳文の引用もふんだんに取り入れており、原作をもう一度読もうかしらという気になります。著者ご自身の地の文もチャンドラー風?というところがまたご愛嬌です。

この本を読むと、チャンドラーの作品には英国風と米国風がミックスされていた1930年代米国の雰囲気が色濃く反映されているのがよく分かります。マーロウや彼をめぐる登場人物たちの服装センスはチャンドラーが裕福な会社経営者時代までに培った実感+美意識そのものです。洋服の材質や仕立てで階級やキャラクターが分かる…これは今でもそうなのですが、当時はもっと露骨というか。このあたりのことを、ファッションの専門家であり、チャンドラーにほれ込んでおられる著者が解説しておられるのが見事です。個人的には「スリーヴ・ガーター」の項がこの時代を端的に表していて好きです。

女性のモード史を語る本は多いのですが、男性のモード史を名作にからめてすっきりと読ませてくれるという点で、モード好きの読者にもおすすめです。また、チャンドラーの「長いお別れ」の新訳が発売されるという噂がありますが、このあたりの処理を訳者さんはどうされるのか・・・と意地悪な楽しみも増えます(笑)。

気分的には☆5つですが、やっぱり、あでやかさの中に陰りや不安を秘めたチャンドラーの女性モードの項ももう少し読みたかったので☆1つ引きます。ごめんなさい。