幸福について―人生論 (新潮文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #13228 / 本
- 発売日: 1958-10
- 版型: 文庫
- 365 ページ
カスタマーレビュー
内容充実!!
訳者の言葉(裏表紙)「幸福は人間の一大迷妄である。蜃気楼である。だがそうは悟れるものでない。この悟れない人間を悟れないままに、幸福の夢を追わせつつ、救済しようというのである。人生はこの意味で、そのまま喜劇である。戯画である。ユーモアである。したがってこれを導く人生論も諷刺的、ユーモア的にならざるをえない。本書は厭世哲学者といわれる著者が、豊富な引用文と平明な表現で人生の意義を説き幸福を教える名随筆『処世術箴言』の全訳である。」
この本の小ささからは想像も出来ないほど内容が詰まっています。特に第四章の「人の与える印象について」と、第五章の「訓話と金言」は是非読んでみてください。
第四章は人の目を気にしがちな人にお勧めです。(と言っても気にしない人は少ないと思いますが)日々、私たちは多くの人の中で生活する中で、他人の目に映る自己を構築し、一喜一憂していることが多々あります。しかし、果たしてこの事に意味があるのか?この決断は精神の貴族への第一歩だと思います。
第五章は正に処世術に関する箴言です。様々な状況における処世術を53のエッセイの形で書いてあります。赤線を引きながら読むことをお勧めします。
この本を何度も何度も読み、赤線を引っ張り、本がボロボロになるにつれ、あなたの人生の大切な宝物になるはずです。ちょっと言いすぎましたが・・・難しい所もありますが、全体的に読みやすい文章です。原型である文も良いのでしょうが、訳者である 橋本文夫さんの訳も素晴らしいと思います。読ませる文章です。老若男女に勧めたい本です。
名文家ショーペンハウアーの本領発揮
ショーペンハウアーは十九世紀のドイツの哲学者であり『意志と表象としての世界』という浩瀚な哲学書も残している。だが彼の名を世に知らしめたのは『パルエルガ・ウント・パラリポメナ』と題された数々の随想集であった。本書はその中の最大編「処世術箴言(生活の知恵のためのアフォリズム)」の全訳であり、名文家ショーペンハウアーの魅力を余すところなく伝える好著となっている。
ショーペンハウアーは人生の価値を「人のあり方」「人の有するもの」「人の与える印象」の三つに分け、「人のあり方」に絶対的な価値を置く。「大抵の人が自己の本質そのものよりも、他人の頭脳に映じた自己の本質の映像にむしろ関心をもっている」という皮肉は、現代社会でも充分通用するであろう。そして他人の目を気にしない自己が行き着く場所は必然的に孤独の境地となる。「早くから孤独になじみ、まして孤独を愛するところまできた人は、金鉱を手に入れたようなものだ」とショーペンハウアーは言う。
主著『意志と表象としての世界』で「意志の否定」を説いたショーペンハウアーが、あるはずのない幸福を求めて人生訓を語っている。妥協の産物に過ぎない本書を鵜呑みにしないよう注意する必要はあるが、決して嘘が書かれているわけではなく、特に「第五章 訓話と金言」はうなずかされることしきりである。
リズム感あふれる翻訳も素晴らしく、全集版よりもはるかに読みやすい。ショーペンハウアー入門として恰好の書であり、興味を持った読者の手が主著『意志と表象としての世界』へと伸びることを期待したい。
毒を含む本
今、現在、必要なのはスピリチュアルではなく、
哲学である。スピリチュアルには弊害がある。
最近、そういうブームで相当、違和感を
感じている。あんな薄弱な思想で本当に幸せに
なれるものか!と思うのである。
考え、考え、考えて想像した、自分の哲学こそ
真の幸福を呼ぶのである。
その意味で、まぁ、多少はスピリチュアル系の
本も読む価値はあると思うが、本書は絶対
読むべきだと思う。
スピリチュアル的思想系の本と比べて
の100倍は充実しているし、
(あるではないか、文字が少なくて絵が多くて、
簡単で、1800円とか)
この値段で、この充実さは感嘆する。
幸福について真剣に考えて、スピリチュアルってなんか微妙だな
と思っている人には最高の本である。
本の内容、特徴に関して具体的に言うと、まず、
幸せは三部構成であることから、入る。
簡単に言うと、第一に幸福のために
自分がどうあればいいかの考察
第二に私達の欲望と個人の性質から見たこれへの行動心理
第三に自分の他人への態度から生じる幸福関連について
なお、第一が最も重要な幸福とし、
第三についてはあまり重要とはしていないくせに、
一番ページを割いているのが、なぜか第三についての
考察で、次に第一であり、第二についての考察は
たったの12ページである。
一通り述べた後、訓話と金言という章にはいる。
この章は幸福の法則が長さは違いがあるにせよ
53のさまざまな考察がなされていて、個人的には
最も面白かった。
最後の年齢の差異についてという章は
つまり、若いときはこんな心境であり、
年取ったら、こんな心境であるということが
書いてある。著者が言うように、人生を歩む上で
こういう事は知っといたほうがためになる。
本書全体としての特徴ないし、著者
ショーペンハウアーの特徴として、
まず、豊富な引用文に、ユーモラスな比喩が
心をくすぐり、差別的な用語も結構多くて、
(例えば愚かな愚民とか、ばかとか。)そのために
不快になることもある。要するに毒舌である。
現代にこの人が生きていて、この本を
出したら、誹謗中傷の荒らしの手紙が
彼の元に届くだろうし、某掲示板などでも
同様なことがおこると予想される。
僕は、高校二年生であり、幸福については
同年代の人々よりは考えてきたつもりである。
そのくらい、幸福についての人生についての
本はよく読んだ。しかし、
彼の思想は、僕の本当に苦労して築いた幸福論を
嘲笑し、あっさり、ハンマーでぶっ壊してしまった。
良薬は口に苦し的な本であった。
こんな本は久しぶりだったので、大人の方々が
読まれてもまずまずの良書であると思う。




